ハローワーク経由の転職で、実際どの程度年収が上がるのか気になる方もいるでしょう。年収の増加額にばらつきはありますが、実際ハローワークを利用して年収アップにつながった方も一定数いるようです。   今回は、ハローワークを利用して年収が上がった方の割合や、ハローワークのメリット・デメリットについて解説します。

ハローワークを利用した転職で年収が上がった方の割合

株式会社エイチームライフデザインが運営するメディア「イーデス」は、2024年に20歳〜65歳以下の男女500人を対象にハローワーク・賃上げ政策に関する意識調査を行いました。
 
上記の意識調査によると、ハローワークを利用して就職した際に年収が上がった方の割合は、37.8%という結果が出ています。逆に年収が下がってしまったという方も20.2%存在し、残りの42%の方は前職の年収と変化がなかったと回答しています。
 

ハローワーク経由の転職による年収の増加額と割合

実際にハローワークを利用して年収が上がった方のなかで、増加した金額とその割合について表1にまとめました。
 
表1

増加した金額 割合
〜50万円 40.7%
51万円〜100万円 22.2%
101万円〜200万円 12.2%
201万円〜300万円 8.5%
301万円〜400万円 5.3%
401万円〜500万円 1.6%
501万円以上 1.1%

※株式会社エイチームライフデザイン イーデス「ハローワーク・賃上げ政策に関する意識調査」を基に筆者作成
 
増加額が上がるにつれて割合は減りますが、約4割の方が50万円以内と回答しており、最も割合が高くなっています。
 

ハローワークを利用するメリットや向いている方

ハローワークは、厚生労働省が提供する無料の雇用サービスで、どなたでも利用可能です。この章では、ハローワークを利用するメリットや向いている方について解説します。
 

ハローワークを利用するメリット

ハローワークを利用する際は、以下のようなメリットが考えられます。
 

・無料で就職相談ができる
・取り扱っている求人数が多い傾向にある
・地元密着の求人に強い傾向にある

 
ハローワークでは無料で就職に関する相談や面接の受け方、応募書類の書き方などの指導まで受けられます。
 
また、転職エージェントよりも求人数も多い傾向にあり、さまざまな職種から職員の方と相談しながら自分に合う就職先を見つけられる可能性があります。
 
さらに、ハローワークは地元の企業との結びつきが強い傾向にあるため、ほかの求人サイトにない優良求人に出会える可能性もあるのです。
 

ハローワークの利用が向いている方

ハローワークの利用が向いていると考えられる方の特徴は、以下の通りです。
 

・地元企業で就職したい方
・前職と違う仕事をしたい方
・職歴に自信のない方

 
前述したように、ハローワークは地元企業とのつながりがあり、求人数も多い傾向にあるため、地元で働きたいという方に向いています。
 
また、ハローワークでは未経験歓迎の求人やさまざまな業種の求人を扱っており、職歴に自信のない方や、今までとまったく違う業種にチャレンジしたいという方に向いているといわれています。
 
ただし、ハローワークでは、相談や就職先の紹介を受けられても職員の方からも強く勧められることはありません。就職したい業界や目的をある程度定めて、自分から積極的に情報を集めたり、就職するための行動を取ったりすることが必須となる点に注意してください。
 

多くの求人数から選びたい方や地元企業で働きたい方はハローワークの利用が向いている

ハローワークは、転職エージェントよりも多くの求人を取り扱っている場合があり、幅広い業種から選びたい方は、ハローワークを利用してみてもよいでしょう。
 
また、地元企業とのつながりがある可能性も高いため、ほかにはない地元企業の優良求人が公開されているケースも考えられます。ハローワークのメリットや向いている方の特徴も踏まえたうえで、就職や転職する際のひとつの候補として検討してみてください。
 

出典

株式会社エイチームライフデザインハローワーク・賃上げ政策に関する意識調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー