利食い優勢も海外投資家による日本株選好の動きは継続
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢の相場展開になりそうだ。先週の日経平均は連日のギャップアップからの上昇でバブル後の高値を更新したこともあり、急ピッチの上昇に対する利益確定の動きが入りやすいだろう。ただし、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引しており、主力大型株中心の相場展開だった。東証プライムの騰落銘柄は拮抗している状況が続いていたこともあり、総強気ムードには傾いていない。短期的な調整を意識しつつも、現在の強いトレンドは継続しそうだ。
また、米国では債務上限問題を見極めたいほか、地銀の金融システム不安の行方に加えて、今週はFRBが公表するFOMC議事要旨(5月2−3日開催)やFRBがインフレ指標として注目しているPCEコアデフレーターなどを控えている。そのため、米国市場は週を通じて不安定な値動きとなりやすく、リスク回避的に海外投資家による日本株選好の動きは継続しやすいと考えられ、相対的な強さは意識されそうだ。
物色としては、ハイテク株などはいったん利食いが入りやすいものの、先週、上場来高値を更新したアドバンテスト<6857>は10月1日付で株式1株を4株に分割すると発表した。投資家層の拡大や流動性の向上につなげることで投資家の関心は集まりやすい。個人投資家に人気のあるレーザーテック<6920>は、25日線を突破し75日、200日線に接近するなか、引き続きハイテク株への注目度は高そうだ。