近年、世界中で日本酒の人気が高まる中、愛媛の老舗酒蔵たちがユニークなコラボを行っている。

“酒コレクション”としてTシャツ発売

愛媛・西条市にある、1920年創業の老舗酒蔵「石鎚酒造」。新酒づくりに励むスタッフが着ているのは、天狗が描かれたTシャツ。実は、大手アパレルブランド「ユニクロ」と愛媛の日本酒「石鎚」がコラボしたTシャツなのだ。

これは、ユニクロが創業100年を超える全国の老舗酒蔵とコラボする「酒コレクション」。今回、宮城の「勝山」や新潟の「八海山」などとともに、4つの酒蔵の1つとして石鎚酒造が選ばれた。

石鎚酒造が選抜されたことに、越智浩社長は「すごくうれしい気持ち」と喜びをあらわした。

コラボTシャツを着用したスタッフたちからは、「創業者が書いた字と創業当時のラベルの絵。気が引き締まる」「着ると気合が入るというか、いいものを私も一緒に作れるように頑張ろうと思う」と身が入る思いも聞かれた。また「届いてからの方がかっこいいなと思った」と大好評だ。

Tシャツの正面には、神からの使者として古くから石鎚酒造のラベルに使われている天狗がデザインされている。

背中側には、海外でいま人気のプレミアム日本酒「INTEGRAL」からインスピレーションを受けたデザインに。石鎚酒造の歴史が詰まったTシャツとなっている。

近年、海外でも人気が高まっている日本酒。このコラボTシャツも世界で販売される。

石鎚酒造・越智浩社長:
石鎚のお酒という日本酒がある、ということを知っていただくというのは、お酒からではなく、Tシャツやデザインなど、そういったところから入っていただくことがすごく大事なことだと思う。今年はこのTシャツを身に着けて、国内外でしっかりと石鎚をPRしていきたい

コラボTシャツは1枚1990円で、オンラインと一部の店舗で購入できるという。

まるで桜餅?な、お酒も登場

続いて、松山市の老舗酒造「桜うづまき酒造」は、桜餅とコラボした「さくらもちのお酒」を販売。

日本酒と焼酎を合わせることで、もち米の味わいを再現。塩漬けの葉と桜の風味が感じられる甘めのリキュールに仕上がっている。ほんのり甘いけれど、ふわっと桜餅の香りが鼻をつきぬける後味。確かに桜餅そのままだ。

桜うづまき酒造は、若い人たちにも気軽に日本酒を楽しんでもらおうと商品開発に取り組んだそうだ。

桜うづまき酒造株式会社・徳永美野里さん:
日本酒や焼酎に馴染みのない皆さまに手に取っていただけるように、お酒の入り口になるような商品を目指して開発しました

オススメの飲み方はストレートや炭酸で割るほか、豆乳やコーヒーなどで割ってもまろやかな味わいを楽しめるということだ。

この「さくらもちのお酒」は500本限定で販売。桜うづまき酒造ではこのほか、「焼き芋」とコラボしたリキュールも同時に発売していて、日本酒の新たな可能性を広げている。

(テレビ愛媛)