「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国に対し、中国が影響力を強める中、アフリカ3カ国を歴訪している上川外相が30日、日本が「グローバルサウス」諸国と関係を深める重要性を改めて強調した。

上川外相は、マダガスカルとコートジボワールを訪問した後、ナイジェリアを訪問。

首都・アブジャでトゥーガ外相らと会談した上で、アフリカ3カ国歴訪の総括としてオンラインで記者団の取材に応じた。

この中で、上川外相は、「グローバルサウス」について、「今、世界で大きな存在感を示している」との認識を示した。

その上で、「国際社会が分断と対立の状況にある中、『法に基づく自由で開かれた国際秩序』を維持・強化し、協調に導く上で極めて重要だ」と関係性の重要を強調した。

今回の上川外相のアフリカ訪問は、マダガスカルが日本の外相として初めてで、コートジボワールとナイジェリアは45年ぶり。

3カ国訪問の感想について、上川外相は、「最も印象的だったのは、街から感じるエネルギー。特に多くの子どもや若者の笑顔だ」として、「アフリカ経済のダイナミズムを日本に取り込み、平和と安定を実現する方策を共創していく」と述べた。

上川外相は、フランスで開催されるOECD(経済開発協力機構)の閣僚理事会に出席し、南アジアのスリランカとネパールも訪問する。