14日のブレーメン戦勝利で5試合を残しブンデスリーガ初制覇

 ドイツ1部レバークーゼンは現地時間4月14日、リーグ5試合を残しクラブ初のブンデスリーガタイトルを手にした。今季無敗、圧倒的強さを誇るクラブについて現地メディアも「レバークーゼンはいかにしてブンデスリーガを優勝したか」と特集している。

 2022年から就任したシャビ・アロンソ監督の下で着々と結果を残してきたレバークーゼン。約2年で、アロンソ監督はチームを変容させ今シーズン無敗で優勝を勝ち取っている。

 ドイツ国営放送局「Deutsche Welle」は「シャビ・アロンソが率いるチームは、バイエルン・ミュンヘンの11連覇に終止符を打った。その軌跡を振り返る」と、バイエルン・ミュンヘンの連覇を防ぐことになったレバークーゼンの優勝を報じた。

 シャビ・アロンソ監督は、これまでスペイン1部レアル・マドリードのユースやレアル・ソシエダのBチームで指揮官として活躍。ただトップチームを率いた経歴がなかったため、レバークーゼン就任当初は不安も囁かれていた。

 記事でも「就任後1か月は散々な結果だった」と、2022-23シーズンの序盤を回顧しつつ「しかし次第に、アロンソのスタイルが浸透し始めた。ポゼッション、ウイングバックからの寄せ、ハイプレスを基本とするシステムによって、リーグ6位、レバークーゼンはUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得した」と功績を伝えている。

 そして圧巻だったのは今シーズン。開幕節でライプツィヒ相手に3-2と勝利を挙げると、そこからリーグ戦29試合負けなしでクラブ初タイトルを手に入れた。同メディアはそうした背景の一部に補強を挙げる。

「ヴィクター・ボニフェイス(2050万ユーロ/約33億6000万円)と、経験豊富なMFヨナス・ホフマン(1000万ユーロ/約16億4000万円)、そしてグラニト・ジャカ(1500万ユーロ/約24億6000万円)がレバークーゼンの躍進に欠かせない存在となっている。ボニフェイスは負傷前の最初の5試合で6ゴールを決め、チームを好調なスタートに導いた。一方、ジャカは中盤に欠いていた鋼と存在感を加え、ここまで全試合で活躍している。ホフマンは常に洞察力のあるオペレーターで、これまで26試合に出場。チームの攻撃の中継地点となっている」

 そして「最高の補強」と称したのが、ベンフィカからフリーで獲得したMFアレハンドロ・グリマルドだ。今季ここまで公式戦11ゴールを決めており「ドイツのクラブが今期結んだ最高の契約の1つであることはほぼ間違いない」と絶賛している。

 また、優勝を決めた4月14日の第29節ブレーメン戦(5-0)で、ハットトリックを達成したMFフロリアン・ヴィルツにも脚光を当てた。「アロンソが着任した当時、2022年W杯の望みを打ち砕いた十字靭帯の怪我からまだ回復途上だった」と言及。ブレーメン戦の活躍も含め復活を遂げたヴィルツをチーム躍進の一例として挙げている。

「バイエルンを悩ませるチームから、11連覇を達成したバイエルンを追い落とすチームへと変貌を遂げた」レバークーゼン。アロンソ政権でどこまで無敗記録を伸ばすかにも今後注目だ。

FOOTBALL ZONE編集部