義両親との関係は、多くの夫婦にとって悩みの種ですよね。私の知人の義両親は『口は出すけど金は出さない』人たちだったそうなのですが、その徹底ぶりに思わず感心してしまったそうで──? 今回はそんな知人から聞いたエピソードをご紹介します。

口は出すけど金は出さない義両親

うちの義両親は『口は出すけど金は出さない』を地で行くタイプです。孫の教育から、新居、家具家電の購入にまで、なんでもケチをつけて「ああしろ、こうしろ」と言う人たちでした。

新居への引っ越しは特に大変でした。家具家電の購入のときは、もうすべてに口を出したんじゃないかと思うほど、テーブル、洗濯機、マグカップに至るまで、なんでも口を出してきました。

ですがお金は一切出しません。いや、うちで使うものなので全然いいんですけど、私としては「なら口も出さないで!」という気持ちでした。

そして私たちはもちろん、幼稚園児の娘に対しても、誕生日プレゼントをもらったことはありませんでした。そういうお家もあると思うので全然それはいいのですが、反対に私たちからのプレゼントはしっかり受け取ります。なんだったら「これがいい」と希望まで言ってくるちゃっかり者でした。

一応補足として、孫を大事にしていないというわけではありません。お金をかけないだけで、孫をとてもかわいがってくれていました。

慣れるとちょっと楽しい

正直、はじめは義両親の口出しがストレスでした。
夫は、私に「うちの親、うるさいから全部無視して」と言ってくれていて、実際夫もよく無視していました。

そんな夫のおかげもあり、口うるさいだけで決して悪い人たちではない義両親に徐々に慣れることができました。

慣れすぎて今では、「そうなんですねー、はーい」と無意識に流せるように。むしろ「今回はどんなケチをつけます?」と言えるくらいの仲にまでなりました。

孫の誕生日にまさかのプレゼント?

娘が5歳の誕生日のときでした。義両親宅に遊びに行ったところ、
「これ、娘ちゃんに誕生日プレゼント」と袋が渡されました。

夫と私は思わず「えーーーっ?!」と大きな声を出してしまいました。それほど、義両親からのプレゼントは衝撃的だったのです。

袋を開けてみると、プレゼントはキャラクターもののタオルでした。

やっぱり義両親は義両親だった

娘もとてもよろこんでいました。
そのとき、袋から何かが落ちてきました。拾ってみるとそれは「粗品」と書かれた紙でした。

義両親「それ、新聞のおまけでもらったのよ」

なるほど、だからプレゼントをくれたのかと妙に納得してしまった私たち。義両親はやはり義両親でした。

まとめ

義両親の過度な口出しというのは、トラブルの元になるイメージでしたが、どこか憎めない印象で、知人もうまくお付き合いができているとのことでなによりです。もちろんトラブルになる家がほとんどだとは思いますが、こういう付き合い方もあるんだな、と知ったお話でした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:橘るい