これは筆者の友人から聞いた「失礼な店員」にまつわるお話です。夫婦で訪れた写真スタジオで、女性スタッフが旦那だけをベタ褒めした挙句、妻に向かって……!?

結婚式の前撮りで、ジロジロ見てくる店員

結婚式の前撮りのために、旦那と写真スタジオを訪問した時のことです。

海外挙式だったため、前撮りは日本ですることにしたのですが、住んでいた田舎にはスタジオの数が少なく、納得のいくスタジオを見つけるのに一苦労。

あれこれ悩んだ挙句、隣町のこぢんまりした雰囲気のよいスタジオにお願いすることに決めました。

当日スタジオに行くと、お店の人たちが「いらっしゃいませー」と声がけしてくれる中、1人の女性スタッフが黙ったまま私達をジロジロ見てくるのが気になりました。

衣装を着付けている最中に、先ほどの女性スタッフが「新郎様、すごくイケメンですね♡ どこで出会ったんですか?」と聞いてきたので、会社の同僚だと答えると、

「へー……どこが良くて新婦様を選ばれたんですかね?」とボソッと一言。

私が(そりゃ確かに、顔の整った旦那と地味な私じゃ釣り合わないと自覚してるけど、そんな言い方、失礼じゃない?)と少しムッとしていると、先に準備が終わった旦那が様子を見にきました。

すると「あっ、新郎様〜♡」と甘い声を出す女性スタッフ。
それを見ながら(私と話す時と全然声違うけど。なんだか嫌な予感。)とゲンナリする私。

そしてその予感は的中しました。

失礼すぎる店員を制したのは……

女性スタッフは旦那に駆け寄ると、満面の笑みで「新婦様のお姿いかがですか? 素敵な新郎様に釣り合わせるために、新婦様をもとのお姿の何百倍も綺麗にさせていただきました♡」と発言。

(私のもとの姿がそれだけ酷いって言いたいの?しかも「釣り合わせる」とか「何百倍も綺麗にしてあげた」とか、発言がもう接客業としてアウトなのでは?)

さすがに気分が悪くなった私が、その女性スタッフに一言言おうとした時です。

旦那と一緒に入ってきた、スタジオの責任者の男性が、女性スタッフの腕をグイッと強く引っ張って、裏へと連れて行きました。

数分後、戻ってきた責任者は、私と旦那に向かって「彼女は新人で不慣れな面が多く、ご気分を害してしまい、誠に申し訳ございません」と深く頭を下げて謝罪。

責任者に誠心誠意の謝罪を受けたことで私の怒りはおさまり、「今後はあの女性スタッフ以外の人に接客してほしい」とだけお願いしました。

その後、私たちの前にその女性スタッフが出てくることはなく、謝罪としてお店からサービスもしてもらえたので、前撮りが悪い思い出にならずに済みました。

最後に

店員に失礼な発言をされてしまったのは残念でしたが、責任者の方の素晴らしい対応に救われましたね。かっこいい新郎が来て羨ましかったのかもしれませんが、相手がどう感じるかを考えて発言・行動することの大切さがわかるエピソードでした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N