くるんと上を向いたまつ毛って、目が大きく見えてとってもステキですよね。そんなくるんとまつ毛を作るために、ビューラーを使いこなす練習をした人も多いのでは? 今回はそんなビューラーによって思わぬ悲劇を招いてしまった経験のある、私の知人Iさんに聞いたお話です。

くるんとまつ毛になりたくて

Iさんは当時高校生で、メイクを覚えたばかり。流行りのメイクはとにかく目力を強調するものであったため、ビューラーでまつ毛をカールさせ、マスカラを塗り重ねていました。

しかし、せっかく苦労したまつ毛のカールをキープするのは非常に難しく、キープ力の高いマスカラを使うなど試行錯誤の毎日。

そんなある日、Iさんがファッション雑誌で目にしたのが、熱の力でまつ毛をカールさせるというホットビューラーの存在でした。

「これ欲しい! でもちょっと高いな……」
ホットビューラーはまだ高校生のお小遣いで買うには高価すぎるため、Iさんはどのようにしてお金を貯めるか悩んでいました。

友人が教えてくれた方法とは

そんなある日、Iさんはオシャレでメイクも上手な友人と2人でお茶をすることになりました。
「ねえ、まつ毛ってどうしてる? 私ホットビューラー買おうと思ってるんだけど高くて」
その友人はいつもキレイにまつ毛をカールさせていたため、何か秘訣があれば聞こうと思ったのでした。
「ホットビューラー使わなくても、ライターで温めたらいいよ」
「え、ライター?」
「そうそう。火でビューラーをあっためたら、ホットビューラーと同じでしょ」
「なるほど……」

友人のメイク法を聞き、深く納得したIさん。さっそく父親の100円ライターをひとつ拝借し、実際に試してみることにしました。

大失敗どころか大惨事に

「どのくらいあっためたらいいんだろう」
Iさんは友人に言われた通りビューラーを火であぶり、まつ毛を挟みました。

「どれどれ……って、熱っ!」
Iさんは思わず声を上げました。そして改めて鏡を見てビックリ。
「ヤバい、どうしよう!?」
どうやらビューラーのゴムの部分を温めすぎてしまったらしく、ゴムが熱で溶けてまつ毛にくっついてしまったのです。

「ウソでしょ!?」
溶けてまつ毛に絡みついてしまったゴムを取るために、Iさんは目力を演出するメイクに欠かせない、大事なまつ毛を切るはめになってしまったのでした。

ビューラーをライターで炙る方法はヤケドの危険性があり、ゴム部分が劣化する原因にもなるため、絶対におすすめできません! ファッションには我慢が必要、と言われることもありますが、危険は犯さないようにしてくださいね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子