一生添い遂げることを誓い、夫婦となった男女2人。夫婦である以上、相手の良い部分も嫌な部分も受け入れなければならないのでしょうか。中には、いくら夫婦であっても理解できない、受け入れがたいことを強要してくる夫もいるようで……? 今回は私の友人A子さんから聞いた、不機嫌な自分を受け入れろと強要する夫の話を紹介します。

不機嫌を家に持ち込む夫

A子の夫は残業で疲れていたり気に食わないことがあったりすると、あからさまに不機嫌な態度で帰宅します。そして、妻であるA子に当たってきます。夫から身体的に暴力を振るわれたことはないものの、無視したり暴言を吐いてきたりするのがA子は許せませんでした。

不機嫌な俺を受け入れろ!?

いくら夫が不機嫌そうであっても、A子は必ず「おかえり〜」と声を掛けます。しかし、A子が声を掛けても夫は無視。「ただいま」というたった一言さえ発しません。

しかし、A子のことを無視するくせに「不機嫌な俺を受け入れるのは当たり前」「やさしくなだめるのが妻の役割」と謎の主張をしてくるのです。

私は母親ではありません!

あまりに大人げなく不機嫌をぶつけてくる夫に対して、A子はどうしてもやさしくする気になれませんでした。そればかりか、最近は夫の嫌な部分ばかりが目に入ってしまいます。

夫にとって自分は母親ではないし、結婚したとはいえ血のつながりはありません。母親のような「無償の愛」を夫は求めていたのかもしれませんが、自分の怒りや機嫌をコントロールできない幼稚な夫をもはや愛しているとは言えず……。

離婚も視野に……

どんどん心の距離が開いてしまっているA子。これが今後も改善されないようなら、A子自身も心穏やかに過ごせません。こんな人とこれからも人生を共にすると思うと、なんだか人生損しているような気にもなり……。いっそのこと1人でいる方が心穏やかに過ごせるのではないかと、離婚も視野に入れ始めたA子でした。

不機嫌な自分を相手に受け入れろと強要するのは、いくら夫婦でも納得できませんよね。嫌なことがあって不機嫌になる気持ちもわかりますし、ありのままの自分をさらけ出せるのはいいことだとは思いますが、もう少し相手のことを考えてもらいたいものです。自分の感情をコントロールし、家族とは言え、自分が不機嫌な理由とは関係のない相手を必要以上に不快にさせないのは大人としてのマナーと言えるかもしれません。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:ichika.K