祖母の97歳の誕生日に、ホテルでお祝いをした時の筆者の体験談です。家族でこじんまりと楽しんでいたのですが、近くの席の男性が文句を言いにやってきて、雰囲気をぶち壊されてしまいました。ところが……?

97歳の祖母の誕生日パーティー

祖母の97歳の誕生日のお祝いをホテルですることになりました。
祖母は高齢ですが、食べることや人との会話、旅行が大好き。足腰も弱く、耳も遠いですが、入れ歯は一本もありません。
「旅行に連れてって!」というのが、祖母の口癖です。
そこで今回も、近場に旅行がてら出かけることにしたのです。

突然男性がやってきた……

補聴器をつけていても、うまく聞き取れないことが多い祖母。自然と家族同士の会話のボリュームは大きくなってしまいます。
そのことは、事前にホテル側に伝えて、了解を得ていました。

さて、祖母と両親、わたしたち夫婦の5人でのささやかなディナーが始まりました。
祖母に会話をふりながら、笑顔いっぱいの楽しい時間を過ごしていたら……
「さっきからうるさいな!」
近くの席の男性が立って文句を言ってきたのです。
横では妻らしき女性も顔をしかめて頷いています。

最後に釘をさす!

そんなにうるさくしていた自覚はなく、すっかりテンションが下がってしまった私たち。
気分を悪くさせてしまったのなら、反省しなければなりません。
その後、私たちは話すことなく黙々と食事を続けました。

その時、「がはははっ!」と大声が聞こえたのです。
先ほどの男性と妻が、会話をしながら爆笑していました。どうやら随分酔っ払っています。
私たちは酔っ払いに絡まれただけだったのです……

負けず嫌いな母は、食事を終えて立ち去り際に、男性に向かって一言を。
「せっかくのお祝いの場が台無しになりましたわ!」
ホテルの従業員も「事前にお聞きしていたのにお力になれずすみません」と平謝り。
男性と妻は、気まずそうな顔をずっとこちらに向けていました。
楽しくお酒を飲むのは構いませんが、周りを巻き込まないでもらいたいですよね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:田中つぐみ