寝室で家族の寝言を聞くことはあるものの、外で他人の寝言を聞くことは稀かと思います。今回は筆者の知人Bさんに聞いた、そんな稀なシーンに遭遇したエピソードをご紹介します。

新幹線の隣で爆睡する男性

Bさんは新幹線に乗って出張から帰るところでした。指定席の場所に行くと、隣の席はすでに座っていて、見た目からして20代前半くらいの若い男性が寝ていました。
熟睡しているようだったので、なるべく起こさないしないようにしようと考え、スマホでSNSを見たりゲームをしたりして過ごしていました。

あれ、寝言?

乗車してから程なくすると、隣の男性がもぞもぞと動いたので、起きたのかな? と思っていたら独り言を言い出したのです。ちょっと怖いなと思いつつも横目で見ると、動きが止まっているし目も閉じていて、明らかに寝ている状態でした。
(これは……寝言がすごいタイプの人だ!)と直感が働きました。
案の定、そこから寝言のオンパレードが始まってしまったのです! 大きな声の時もあれば、小声でむにゃむにゃ言っている時もあったのですが、なぜか内容が一貫してママのことだったのです。
それも、「ママ〜もうお腹いっぱいだよ〜」「ママ〜もう食べれないよ〜」となぜか男性の母親とご飯に関することばかりで、Bさんは笑いをこらえるのに必死でした。

とうとう突っ込みが入った!

約30分ほど続いた寝言の後、一旦おさまったのですが、また寝言が始まりました。

そして「ママ〜まだあるの〜?」と言った時に、後ろの席から「お兄さん、お腹いっぱいだもんねぇー」と、他の客らしき子どもの声が聞こえてきました。
Bさんは笑うのを我慢していましたが、思わず小さく吹き出してしまいました。
止まらない笑いを抑えるのに必死なBさんでした。

結局、Bさんが新幹線を降りるまでの約2時間、隣の席が気になりすぎてしまって、出張疲れを癒せずに家へ帰ることになりました。でもおもしろかったので、よしとします!

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:南さおり