宝石を知らなかったわけではなく

しかしながら、日本人が宝石をまったく知らなかった、ということはないんです。

仏教では「金、銀、瑠璃(るり)、玻璃(はり)、しゃこ、珊瑚(さんご)、瑪瑙(めのう)」を「七宝」といったらしい。

瑠璃はラピスラズリ。玻璃は透き通ったガラスのようなもの。「しゃこ」というのは、僕は知りませんでしたが、二枚貝で貝殻から光沢のある白い石が作れるそうです。

ただ、こういうのを身につけたかというと…。やっぱりそれは違う。法会といって、現世利益を期待した儀式に用いていたようです。