台本に書かれているセリフは丸暗記で

もともと台湾映画のファンだったという門脇さん。


(写真:田中景子)

「いまだに出演できたことが実感できていない。台湾作品に出るのは夢のまた夢だったので、参加できたことを改めてうれしく感じています」

とオファーを喜びました。

演技はすべて中国語。勉強して約2ヶ月後に撮影スタートだったため、文法習得は間に合わず、台本に書かれているセリフは丸暗記したそう。

「相手の方のセリフまで覚えていないので、相手が話すのを止めたら『次は私かな?』と感じ取って、セリフをしゃべる瞬間もありました」と笑いながら明かしました。

言葉が通じない現場だったそうですが、「役者さんは自分の想像だけでは超えられない役でも、その役に一番大切なエッセンスを自分なりに抽出して自分とリンクさせれば、きっと何か伝わります。それが役者の仕事で、“外側”は撮影方法や技術で補えると思っている。なので、撮影に不安はありませんでした。目と目が合うだけでいろんなことが伝わる瞬間もあって。言葉が伝わらないからこそ、五感で繋がっていた感覚もありましたね」と回想しました。