町全体で子どもの成長を支える…そんな思いが込められたフリースクールが福島県南相馬市に開校した。市民が講師となり、子どもの興味を広げ社会に馴染む後押しをしていく。

<学校や家以外の居場所に>
2024年5月13日、南相馬市に開校したフリースクール「マチエール」
この場所には通うのは、学校にあまり登校出来ていない子ども達だ。代表の近藤能之さんは「学校になかなか行けない子ども達が増えているのを見て、これは学校と家以外の新しい安心できる居場所が必要なんじゃないのかなと思った」と話す。

<市民が講師となって支える>
スクール名の「マチエール」の由来は、町全体から子ども達へエールを送りたいという思いにある。
運動や音楽など、市民が得意分野を活かして講師となり、地域が一体となって子どもを支える環境を目指している。

<それぞれに合わせて後押し>
歌うことが好きな吉田優希くん。周囲とペースを合わせることが苦手で、この場所にやってきた。吉田くんは「皆とこうゆう交流、楽しそうだなと思ったので来てみました。みんなで歌を合わせたりすると楽しい」と話す。
優希くんが音楽が好きなように、子ども達の関心はそれぞれ。少しずつ自分の世界を広げて、社会に馴染む入り口を増やす後押しをしている。
マチエール代表の近藤能之さんは「子ども達を応援していきたいという気持ちに、そんな温かい町になるように、マチエールがベースになればいい」と話した。

悩みを抱えた子どもたちが孤立しないよう、地域で見守ることが大切だ。