カプコンが送り出したシリーズ12年ぶりの続編『ドラゴンズドグマ 2』がゲーマーの間で大きな注目を集めています。キャラクタークリエイト用のコンテンツ「Character Creator & Storage」がしばらく前から配信されていたこともあり、皆さん思い思いのキャラクターで冒険の旅に出ていることでしょう。


そしてGame*Sparkライター陣でも凝ったキャラクターをねりねりしていた者達がいました! 本記事ではライター制作のキャラクリエイト例を紹介します。再現系から本格派までそれぞれユニークでクセのあるメンツが揃ったので、まだキャラクタークリエイトに悩んでいる方は参考にしてみてください。

サイコパワーでドラゴンを封殺! ナイシャールからやってきたラスボス系主人公「JP」(各務都心)
筆者の作ったキャラクターは、同じカプコンの『ストリートファイター6』に登場する「JP」をイメージして制作しました。本当はもっとセクシーな魔女を作りたかったんですが、センター分けの老人を作るほうが圧倒的に簡単だと気付き、こうなりました……。「JP」を知らない方は、以下のトレイラーをチェックしてみてください。

制作においてこだわった点は、やたらとデカいヨーロピアンな鉤鼻です。筆者のフレンドは横で豪鬼を作っていましたが、それを観察していたところ『ストリートファイター6』のキャラクターはめちゃくちゃデフォルメされており、実はアニメチックに描かれていたということを発見。前腕の筋肉なども、忠実に再現しようとすると全然足りないんですよね。

実際に動かしてみると、メイジやソーサラーといった魔法を扱うジョブがばっちりだと気付きました。特にソーサラーのジョブレベル2で習得できるフロストパイクは、JPのODトリグラフに似て……似てるか?まあ、似てなくもない……?

戦前の巨人力士・悲劇の三役経験者「出羽ヶ嶽文治郎」(澤田真一)
さて、筆者・澤田真一が作ったキャラは実在の人物です。皆さんは「出羽ヶ嶽文治郎」という戦前の力士をご存じでしょうか?

身長205cm、そして体重200kg超という巨躯ですが、出羽ヶ嶽は何と大正末期から昭和初期にかけての人物。当時としては規格外の大きさです。しかしそれ故に、角界の中で差別されていた悲劇の力士でもあります。

出羽ヶ嶽が土俵に上がる度、NHKのラジオアナウンサーが「大男、総身に知恵が回りかね。出羽ヶ嶽の登場であります」と毎度のように言い回していたことは非常に有名です。令和の今ならアナウンサーは懲戒処分されるであろう酷い発言ですが、昔は「誰よりも背が高い」ということが偏見の対象でした。

実際の出羽ヶ嶽は、麻雀もビリヤードも写真撮影もこなした器用な人物(当時のカメラは操作が極めて複雑な機械で、理屈が分かっていないと使えません)。さらに番付も東関脇まで出世したほどですから、若い頃は堅強な肉体の持ち主だったことが窺えます。

そんな文ちゃんを蘇らせ、壮大なファンタジー絵巻の主人公にしてみよう。そう思い立ち、筆者は悲劇の関取に最大限の敬意を込めながらエディターを操作しました。

文ちゃんを作るにあたり心掛けたのは、他の巨人力士も参考にするという点。不動岩と大内山の写真や映像もじっくり見たあとに、改めて文ちゃんの写真を見ていくのです。これには文ちゃんのはっきりとした顔写真や映像が極端に少ないこと、そして三者それぞれの顔つきを比較できる(そこから文ちゃんの正確な輪郭を割り出せる)という理由があります。

そして、ゲーム本編に登場した文ちゃんは……やっぱりデカい! 他のキャラの頭が、文ちゃんの胸あたりの位置にあります。ゲーム最序盤の監獄の場面などは、その気になれば看守を張り手でぶっ飛ばせるんじゃねぇか? と思ってしまうほどの迫力です。

残念な点は、髪型に大銀杏もしくは髷がなかったこと。やむを得ず、髷に見た目が近いヘアーをチョイス。うーん、大銀杏があれば最高だったのになぁ……。

また、エディターでは体格に応じた体重も算出されるのですが、身長を205cmに合わせてその後どんなに体格をいじっても、全盛期の文ちゃんの体重である200kgには全然届きません。205cmで120kgだと、これは文ちゃんじゃなくてジャイアント馬場さんの体格に近いんだよなぁ……。

何はともあれ、かなり文ちゃんそっくりに作ることができたと自負しています!

「片目を業火に焼かれた主人公」を作りながら本作のキャラメイクのコツを紹介(お茶缶)
筆者は再現系ではなく、オリジナルの主人公を作っていこうと思います。ついでに、ちょっとクセ強めな『ドラゴンズドグマ2』のキャラメイクで美人(当社比)を作るコツもご紹介しましょう。まずは、キャラクターの顔をざっくりと作成していきます。

1.構成される顔のパーツは「顔ベース」で決まる

本作のキャラメイクは、いくつかの「顔ベース」を元に、各種パーツの位置や大きさなどを調整する形になっています。目や口の形状などを個別に選択することはできないので、顔の各種パーツはここで決まると考えて選択してください。今回は2ページ目の左上を選択しました。

2.「ベースの肌パターン」が顔の印象を決定づける
本作は肌の質感を決める「ベースの肌パターン」という項目が40個にも及んでいます。これは肌のテクスチャーだけでなく、顔の陰影や唇の質感なども左右するものであり、本作のキャラメイクでもっともキャラクターの印象を左右する項目です。筆者のおすすめは、肌のキメが細かく凹凸の少ない「27番」。27番は唇の質感が整っているので、リップを乗せたときにもツヤが綺麗に出ます。

「肌の色」は、他のゲームだと手癖で褐色を選ぶことが多いのですが、今回は「8番」と色白なものを使用しました。これは後述するタトゥーや傷跡との相性を考えての選択です。

3.細かな調整を施す


ここまで進められれば、あとは好みですね。まずは、唇を厚めにして少しセクシーな印象の口元に調整します(口の横幅−、唇の太さ+)。鼻は長めに調整しています(鼻の長さ+)。少し憂いを帯びた感じにしたいので、目は少し閉じ気味に(目を細める+)。

今作のようなリアル寄りなアートを持つゲームでキャラメイクするときは、顔のパーツ同士が寄っているほど幼い印象になります。特に目の間隔を狭めるとより童顔になりますね。今回は少し間隔を広めにしておきます(目の高さ+、目の幅+)。アイシャドウやリップをいじってメイクをするのも忘れずに。

という感じで、顔のベースが完成しました。まずは手癖で美人だと思うものに仕上げて、後からあえて少し弱点となるような調整をしたり、特徴付けをするのが筆者の作り方です。

ここからは特徴付けをしていきましょう。キャラメイクで一番楽しい部分ですね。外見や表情から、性格やバックグラウンドまで想像できるようなキャラクターが作れれば、プレイのモチベーションも上がります。顔のパーツや髪色、目の色やメイクなどを少し極端に調整することで特徴付けをすることもありますが、今回はそれらはあまりいじらず、タトゥーで特徴付けをしていこうと思います。

いろいろとタトゥーをさぐっている中で、炎のタトゥーが目に止まりました。めっちゃかっこいい意匠ですね。このタトゥーを彫った上で体に大きなやけど痕があったら、過去を戒めているかのようでかっこいいかも……。

ということで、傷の項目の中でやけどのようなものを選択し、顔の左側に大きく配置。片目閉じが可能なキャラメイクとなっていたので、左目は失明したようなイメージで全て閉じるようにしました。そのほか細かな調整をして、完成!

顔に刻まれた大きなやけど痕が悲惨な過去を感じさせつつ、あえてその過去をタトゥーとして刻み込む、芯の強い女性というイメージに仕上がったのではないかと思います。





ちなみに、実際にプレイしてみると、偶然にも本作の主人公には「竜に全身を焼かれた」という過去がありました。なんで顔の火傷痕だけ残ったのかといえば……えーっと、たぶん顔に当たった炎だけ火力が強かったのでしょう。今はバタルに自宅を構え、竜を討つためコツコツとクエストをこなしています。


Game*Sparkライター陣のキャラクリエイトは以上です! 世界で同じ見た目のポーンがいたら、こっそり雇ってみてくださいね。ちなみに筆者が見かけた野良のポーンで一番凝ったキャラクタークリエイトは「烈海王」でした。お前の行った異世界ってここだったんか……?