Slavic Magicが開発し、Hooded Horseから早期アクセスとして発売された『マナー・ロード(Manor Lords)』ですが、「たった1人の開発者が手掛けた」という宣伝文句について否定的な意見が他社から出ています。

中世領主ストラテジー『マナー・ロード』
『マナー・ロード』は時代考証をしっかり行ったリアルな中世を舞台に領主として街づくりをしていくストラテジー。発売前からウィッシュリスト登録が300万件を突破し、発売後も同時接続プレイヤー数が17万人を超える(SteamDB)など注目を集めるタイトルです。

そんな『マナー・ロード』ですが公式サイトやストアページにたった1人の開発者が手掛けたゲームであると記され、ゲームメディアに取り上げられる際にもそこを強調されることが多くありました。


『Farthest Frontier』開発元CEOが苦しい近況を吐露
『Farthest Frontier』を開発したCrate EntertainmentのCEOであるArthur Bruno氏は、海外メディアPC Gamerのインタビューを受けて『マナー・ロード』と比較して『Farthest Frontier』の開発チームが巨大だとされることに不快感を示しました。

実際には『Farthest Frontier』の開発チームは7人であるとのことですが、より大きな規模での開発であると勘違いしたユーザーから「開発が遅い」とのフィードバックが届くことに、Bruno氏は苦しい想いをしているようです。「『マナー・ロード』がたった1人で開発したのだから」ということが理由にされるものの、実際には多くの協力者がいると同氏は主張。『マナー・ロード』開発者Greg Styczeń氏は、Unreal Engine公式サイトに掲載されているインタビューにて、開発費を得てからは作業の一部を外部に委託していたと明らかにしています。

ただしBruno氏は『マナー・ロード』やその開発者に不満があるということではなく、リリースから4日後にアップデートがないから開発を放棄されたのだと批判された『マナー・ロード』に対しては同情を示しています。なお『Farthest Frontier』はメジャーアップデートから約2週間後に開発を放棄したのかと言われたことがあるとのことです。

“主な開発を1人で担当し、一部の仕事を外部に委託すること”をソロデベロッパーと呼んでよいのか、またよいとしてもどの程度までが当てはまるのか定義することは、難しい問題です。しかしどちらにしても特定のゲームの開発状況を引き合いに出して他社の開発チームを悪く言うようなことはするべきではないでしょう。


『マナー・ロード』はWindows向けにSteam、GOG.com、Epic Games Store、Microsoft Storeにて早期アクセスを実施中で、Game Passにも対応しています。

『Farthest Frontier』はWindows向けにSteamにて早期アクセスを実施中です。