宇宙を旅した種から育った「宇宙桜」が、岐阜県高山市中山町の光ミュージアムで開花した。16日には満開を迎え、淡いピンクの花がかれんに咲き誇っている。

 宇宙桜は北海道の代表的な品種であるエゾヤマザクラ。種を宇宙飛行士の毛利衛さんが、2000年にスペースシャトル「エンデバー」に160粒持ち込み、北海道余市町が苗木まで育て、全国36の科学館などに抽選で配布した。

 桜は2005年に同館に贈られて植樹され、2018年から咲き始めた。7年連続で開花しており、年々花の数が増え、サイズも大きくなっているという。今年は13日に咲き始め、来週中ごろまで見頃が続く見込み。

 同ミュージアムの宮澤一貴さんは「他の県や地域では散り始めている中、もう一度満開を見てもらえる。見る人の心の癒やしになれば」と来場を呼びかけた。