ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、「ディープな情報収集でコースを攻略」がテーマです。

ゴルフ場のバックボーンを知って コース攻略に活かそう

みなさんは初めて訪れるコースに行く際、どんな情報を知ろうとしますか? 今はゴルフ場のウェブサイトも充実していますし、ドローン撮影した動画や、予約サイトの口コミなど、様々な情報を得ることが出来るかと思います。

普通にプレーを楽しむだけなら、そうした情報で充分かと思いますが、もう少し突っ込んだ情報を得ることで、その日のプレーの楽しみが増えたり、スコアをまとめることに役立つこともあります。

今回は「ちょっとディープな情報収集」についてお話したいと思います。

自分がまずチェックするのが、そのゴルフ場の開場時期と設計者です。そのコースが、戦前に造られた名門コースなのか、バブル期に大量に生まれたコースのひとつなのか、どんな設計者によって造られたコースなのか。これだけでも、どんなコースなのか、おおよその見当はつきます。

まず年代について。日本にゴルフ場が初めて誕生してから約120年。現在では、日本中に2000を超えるゴルフコースが存在していますが、戦前に造られたコースはもちろん、1970年以前に誕生したコースのほとんどは、大規模な用地の改良をせず、元の地形をベースに造られたものでした。

それが、これより新しい時代になると、ゴルフ場用地の地形を大幅に改造し、池やマウンドを人工的に作り出すようなコースが増えたのです。

ここから何がわかるかというと、古い時代のゴルフコースは「元の地形を活かした設計」。ですから、丘陵地なら、その起伏がそのまま活かされていることになり、低い場所から高い場所へ急激に打ち上げていったり、逆に激しく打ち下ろしになっていたりと、用地のアップダウンがそのまま利用されているケースが多いのです。グリーンも打ち上げのホールなら手前が低く、奥が高い設計で「アプローチは手前から、奥に外したら難しい」という攻め方がフィットするというような傾向がわかるのです。

対して、大規模に土地を動かしたコースでは、コースの起伏そのものを設計家が自由に作れるため、元の地形とは無関係な傾斜がたくさん生まれることになり、必ずしも手前から攻めるのが良策とはいえなくなります。

また、グリーンの形状に関しても、古くは2グリーンのコースが多かったため、大きさも小さめで複雑なアンジュレーションも余り多くありませんでした。こうしたコンパクトなグリーンへの攻め方として「常にグリーンセンター狙い」という考え方がマッチしていました。これも、大きなワングリーンが多い新しいコースでは、複雑な段グリーンなども増え、より多彩な攻め方を要求されるようになりました。

このように、そのコースが誕生した時代によって、大まかなコースの特徴が見えてくる部分があるのです。

さらに突き詰めていくと、そのコースが誕生してからどのような改修を経てきたのか、ということもポイントになります。

戦前のコースでも、コース設計の最新理論を学んだ外国人設計家による改修が行なわれていれば、モダンなコースに生まれ変わっている場合もあります。

また、元々ベント&コーライという2グリーンだったコースで、コーライをベントに張り替え、2ベントにしているところも多いですが、総じて「元コーライ」のベントのほうが傾斜がキツく難易度か高い傾向にあります。

こうしたコース改修の経緯を掴んでおくと、攻め方のヒントになることと多いのです。

ここまでの詳しい情報はゴルフコースのウェブサイトでは記載されていないケースもありますが、意外と役に立つのが、ゴルフ会員権業者さんのサイトです。「ゴルフ場名+会員権」と打って検索すると色々出てきます。

こうしたサイトでは、経営母体やオープン当初のコース名(変更されているコースも多いですよね)、コース改修の変遷、などが詳細に記載されていることが多く、口コミでは見えてこない、そのゴルフコースの「バックボーン」を垣間見ることが出来るのです。

いかがですか? 初めてのコースへ行く時はもちろん、行ったことのあるコースでも新たな情報を得ることで、新たな発見、楽しみに出あえるかも知れません。口コミや、レスランメニューの確認だけじゃない情報チェック。試して頂けたらと思います。

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