—性格を自己分析すると
マジメにコツコツと手順を踏むタイプ。1日が計画通りにいかないと気がすまないです。マイペースに毎日を過ごしたり、計画を黙々とこなしたり、チームメイトとワイワイするよりは、ひとりでいることが多いですね。ユニフォームは割ときちんと着てたり、テーピングをきっちり巻いたりとか、きちょうめんな部分もあります。でも面倒くさがりで、興味ないものに対しては雑です。意外とそれが周りにバレてないです(笑)。
—今までラグビーを続けてきてよかったと思うことは
もちろん試合に勝ったり大会で優勝したりする喜びもありますが、一番はいろんな場所や国に行けたりいろんな国やチームの選手と交流したりできることです。そういう経験ってなかなかできない。刺激を受けた国は、ダントツで南アフリカ。アフリカに行くこと自体が想像できなかったけど、行ったら行ったで見るものすべてが刺激的で、価値観が変わりました。
また、小学校1年生からラグビーをやってきて、嫌いになったことがないし、(ラグビーのことを)考えなかった日がないんですよね。生活の一部なので、切っても切り離せないものです。あと、ずっと組織には所属していることになるので、協調性が自然と身に付きます。ひとつのチームの中でもひとりひとりの役割や取り組みが結果につながってくるので、どんな環境に行ってもその場やチームにおいて“自分がやるべきことはこれだろうな”と把握したり、自ら考えて動いたりできるようになりました。空気を読むことは割と得意かもしれないです。
—ラガーマンとして苦労し、乗り越えたことは
自信を完全に打ち砕かれたことがあります。2018年の11月に7人制の日本代表に選ばれて「ワールドラグビーセブンズシリーズ」という世界選手権の開幕戦に出場したんです。相手と対戦するまでは結構できるだろうなと自負していたのですが、全然通用しなくて…。「これは何かを変えないといけない!」って強く感じたほど、衝撃的な出来事でした。
それから外国人選手とどうしたら対等に戦えるかを考え、まずは体を変えるために、生活を180度変えました。起きる時間を早くしたほか、食事では今までよりも多くたんぱく質を取り、栄養バランスを考え、練習では意識の持ちようや自主練習の時間や内容を見直すなど、できる限り変えましたね。変えてから半年ほど経ったぐらいで、体の変化やラグビーの動きの質の変化を感じました。
今はもう変えた生活に慣れすぎていて、チームメイトからは「ストイックすぎる」と言われてます(笑)。でももうそれが生活の一部になっているので、自分では普通だと思ってます。
—昨年夏の新婚旅行先のハワイでもトレーニングをしたとのことだが
そうですね(笑)。トレーニングをする環境がないと、逆に自分のリズムが崩れます。1日、2日動かないだけでも体が「動かして!」と言っているように感じるんです。なのでジムに行ったり、ビーチでも泳いだり走ったりして、体を動かすようにはしていました。実は奥さんも体を動かすのが好きで、一緒にジムに行ったり走ったりしてます。最近は、奥さんと楽しみながらトレーニングすることが息抜きです(笑)。
—肉体美を手に入れるために必要なこととは
自分に合ったトレーニングをすることと、継続と我慢が大事! 最低でも3カ月のトレーニングの継続は必要だと思います。
—今のラグビーブームを持続させるために、選手としてはどんなことを心掛けたいか
テレビをつけても、ラグビー選手がすごく注目されているなと感じます。今シーズン真っただ中で、ラグビー選手が発信する影響力の大きさはあると思うので、SNSなどを利用して少しずつラグビーを好きな方を増やしていきたいです。チーム広報の話では、選手の筋肉をアップするとフォロワーが増えるらしいので、やはりいい体作りは欠かせないと感じます(笑)。
—ラグビーをもっと楽しむための「観戦ポイント」は
ルールが難しいと周囲からよく聞きます。たしかに選手側としても難しいなって思うときがあるんです(笑)。だからルールを覚えるよりも、まず先に応援したいチームや選手を見つけると楽しいと思います。野球で言う“カープ女子”みたいな方が増えていただければうれしいです。土地柄もあって男性ファンのほうが多いですが、“HEAT女子”もまだまだお待ちしてます!