これまでにも少し触れたことがあるが、どんどん作動が遅くなるワイパーモーターがついに停止。ワイパーアームを立てて無負荷にすれば動くものの、ガラスは拭いてくれない。車検もこのままでは危ういので、もう新品は出ないワイパーモーター を分解して自力リビルドを敢行。TV系よりも元々作動が遅いので、完成してみても「あーこんなものなのかー」なのだが、ちゃんと雨の中視界が確保できたのは嬉しいぞ。
■ Photo&Text Masahiro Kan
ブラシを一方向に削って慎重に整形する!
ピカピカになるのは気持ちいいし、表面の荒れた部分がなくなっていく。
ここまで完成したら、#400サンドペーパーでサラッと表面を荒らす程度に整流子を研磨。
今までピカピカだった面がヘアライン状になって残念だが…要するに表面積を稼ぐために荒らすのだ。
今度は整流子幅にカットした#400のサンドペーパーを整流子面と反対(外側にサンド面)にマスキングテープで固定する。
先ほど仕上げたブラシをブラシホルダーに入れて、プレッシャースプリングをかけずにサンドペーパーがついたローターを挿入してスプリングをかける。
ブラシがサンドペーパー面にあたるので、ローターを一方向だけに回転させながら、ブラシを削って整形していく。ブラシホルダーにはガタがあるので、回転方向だけ決めて削っていく。
ブラシの形状を目視で削れたのを確認し、整形が終わったらスプリングを緩めてからローターを抜くと整形終了。
ローターの整流子の隙間はハイマイカ(溝同士の通電防止)のために溝をパーツクリーナーとブラシで洗浄した後、溝をカッターの刃を使用して細部までゴミを落としておく。
これで仕上がった!
左写真は正規位置と組み込んでズレたアーム位置。右は一度通電させてモーターが停止した状態。いくらかズレているのがわかる。
[pit_call name=故障・修理 slug=repair]著者:内外出版/オートメカニック