日本で新婚旅行中の外国人と出会うととてもうれしい気持ちになります。スペインのバルセロナ近郊からやってきたジャウメさん、ミリアンさん夫妻は3月に結婚後、日本にハネムーンでやってきました。2週間かけて、各地を回り、すてきな思い出をたくさん作ったそうです。特に感動したのは食べ物で、日本のあちこちで名物に舌鼓。ところが、苦手なものがたった1つあったそうで……詳しい話を聞きました。
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「できるだけ早い時期に日本に戻って来たい」
ジャウメさん、ミリアンさんと出会ったのは、東京・上野公園でした。シートを広げ、花見の雰囲気を味わっていました。あいにく桜はまだ咲いているとは言えない時期でしたが、2人はとても幸せそうです。3月9日に結婚したばかりのホヤホヤの新婚さん。そして、その興奮冷めやらぬままに、日本へと飛び立ちました。
外国人は日本人に比べ、一度の旅行で長く滞在する傾向があります。夫妻も京都、奈良、大阪、金沢、高山、広島、宮島、白川郷…と近畿や中部の有名スポットを回りました。
「最も美しかったのは、高山です。雪がたくさんあって、とても美しかった。日本アルプスに感動しました。京都もよかったです」(ジャウメさん)
「私は京都がよかったです。桜が咲いていたらおそらく東京もいいでしょう。でも、今のところ京都です」(ミリアンさん)
話を聞いたのは帰国まであと2日というタイミングでしたが、「日本は美しいです。できるだけ早い時期に日本に戻って来たいと思っています」と口をそろえました。
特に魅了されたのは、日本の食事でした。
ジャウメさんは、「日本の食べ物はどこに行っても、めっちゃおいしい。コンビニ、レストラン、伝統的な料理店、屋台……もうすべてです」。どこで覚えたのか「めっちゃおいしい」という日本語を連呼するほどです。
具体的な料理を挙げてもらうと、もう止まりません。
「そば、うどん、かつ丼、寿司、ラーメン、ストリートフード、鉄板焼き、飛騨和牛、神戸ビーフ、しゃぶしゃぶ、旅館の朝食&夕食、たこ焼き、お好み焼き、焼き鳥、牛串…」
パエリアやオムレツなどが有名なスペインですが、日本で食べるものはどれもこれも見た目から異なります。
「それとたくさんのおにぎりを食べました。毎日おにぎりです。コンビニで買って、朝ごはんやお昼に食べました」とすっかり気に入った様子です。変わったところでは、「ジャパニーズピクルス」も大好物に。これは漬物のことで、和食の基本を満喫しました。
お土産にははしやインスタントラーメン、ユニクロの服、マグネットなどに加え、しゃぶしゃぶのごまだれを購入しました。
「高山で飛騨牛をしゃぶしゃぶで食べました。めっちゃおいしいです。スペインでは飛騨牛は買えないけど、挑戦してみたいです。グリルにして、しゃぶしゃぶソースで食べます」(ジャウメさん)
「ソースの使い方は分からないけど、いい牛肉を買うつもりです。しゃぶしゃぶのように食べたいけど、しゃぶしゃぶにはならないでしょう(笑)」(ミリアンさん)
一度の旅行ですっかり“日本通”になりましたね。
どうしても無理! はしすら伸びなかった食べ物
そんな夫婦ですが、どうしてもおいしく食べられなかったものもあったと言います。
ジャウメさんは、「私は納豆を食べました。ハードな味でした。食べにくいか? はい。もういいって感じでしたね。とにかく強烈です」。
ミリアンさんは「それが何であるかは知っていますが、味わうつもりはありません。私は挑戦していません」と、はしすら伸びなかったとのことです。
旅館の朝食では定番。日本の国民食と言われる納豆ですが、そのねばねばや臭いに抵抗感を示す外国人は少なくありません。
「見た目と粘度です。日本人は毎日食べるの? 本当?」とミリアンさんは驚いた様子でした。
同様の食べ物に、梅干しもありますが、こちらは酸っぱさが抑えられたものや、甘い味付けもあり、納豆ほど不人気ではありません。
いずれにしても、日本でのハネムーンに大満足の2人。次回はどんな思い出ができるのか、再訪を待ちわびたいです。
Hint-Pot編集部/クロスメディアチーム