訪日外国人の期待値が高い日本の食事。伝統的な料理だけでなく、海外の料理もさまざま楽しむことができます。インターンシップのため訪日中のドイツ人学生は、毎週末の休みになると、飲食店を訪れることを楽しみにしているそう。5か月以上にわたる長期滞在のなかで、「信じられないくらい、おいしかった」食べ物とはなんだったのでしょうか。

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「どこに行くかを事前に調べて、実際に食べに行く」

 ドイツ人大学生のダビッドさんは、インターンシップに参加するため、日本へやってきました。ドイツの大学では、インターンシップを単位として認める制度が定着しているそう。そこで、ダビッドさんも昨年10月から、都内でフルタイム勤務しています。

 実は、ダビッドさんが日本へ来たのは2度目。小学生のとき、スポーツ交流のために日本でホームステイをしたことがあるそうです。大人になった今回は、週末の休みを利用していろいろな場所へ出かけたり、食事を楽しんだりと、日本の生活を満喫しているそう。

「どこに行くかを事前に調べて、実際に食べに行くのが今の楽しみです。行きたいところがいっぱいあります」

 海鮮丼やうどん、そばなど、さまざまな日本食にトライしています。そのなかでも、肉好きのダビッドさんがとくに感動した食事はなんだったのでしょうか。

「なかでも格別だったのは、『今半』のすき焼き。信じられないくらい、おいしかったんです。甘いソースがかかっているのが、とても印象的です。コースにしたので、すき焼きの和牛も、ほかの料理もプレミア感があります。しかも、古い日本風の店内だったことも、すごく特別な食事になりました」

 今半は、明治時代から続くすき焼きの名店。厳選された上質な肉や、季節に合わせた美しいお膳など、格式高い店内で味わう繊細な料理の数々にダビッドさんはいたく感動したようです。

日本にいながら世界各国の朝食が食べられる店に驚き

 日本では日本食以外にも、おいしい料理がさまざま食べられます。「ハンバーガーやイタリアンなども、おいしいお店がたくさんある」とダビッドさん。とくに「趣向がおもしろい」と思ったのが、世界各国の朝食が食べられる「WORLD BREAKFAST ALL DAY」というお店でした。

「僕が訪れた日は、ハンガリーの朝食が食べられる日だったようです。料理の説明が書かれた紙もついていて勉強にもなりました。おもしろいですよね。もちろん味もおいしかったですよ」

 同店のメニュー開発には、各国大使館や政府観光局などが携わっているそう。日本にいながら本格的な海外の料理を食べられることに、ダビッドさんはとても驚いたようです。

「日本で手に入りにくいのは、ドイツソーセージくらいのものじゃないでしょうか。日本でしか食べられないものはあっても、日本で食べられないものはほとんどないと思います」

 日本の食の奥深さに、すっかり虜になってしまったダビッドさん。インターンシップが終わるその日まで、おいしいものをたくさん食べて、日本を満喫してほしいですね。

Hint-Pot編集部