◆春季リーグ◇仙台六大学野球 第4節第2日 ▽2回戦 東北福祉大11−1東北学院大=5回コールド、福祉大2勝=(4日・東北福祉大野球場)

 東北福祉大が11―1の5回コールドで東北学院大を下し、勝ち点をつかんだ。2番・小山凌暉三塁手(2年=東海大菅生)が、2回に大学初本塁打となる右越え満塁弾。控え組から“急成長”して定位置をつかみ、勝利に貢献した。

 小柄な体に秘めたパワーを思い切りぶつけた東北福祉大・小山の打球は、両翼93メートルの右翼芝生席に突き刺さった。2―1の2回1死満塁で、点差をさらに広げる一発。オープン戦を通じてもこれが大学初本塁打、満塁弾は野球人生で初という一撃に、小山は「外野にはいったなと思ったけどスタンドまでいくとは思わなかった。すごくうれしかったです」と振り返った。チームは相手投手の制球難につけ込んで得点を重ね、5回コールド勝ちだ。

 3月中旬まで控え選手主体のBチームでプレー。3月24日の社会人対抗戦・日本製紙石巻戦で5打数4安打2打点とアピールに成功し、その後レギュラー組に加わった。リーグ戦はこの日を含めた6試合中、先発4試合途中出場2試合と全試合に出場。身長164センチ、体重69キロと決して大きくないが「ガンガン打つタイプじゃないので、小技とか簡単にアウトにならないとか細かいところを意識している」と持ち味を十二分に発揮している。山路哲生監督(57)も「(2ストライクに)追い込まれても三振しないし、相手が嫌がることをやれる」と評価した。

 昨年は公式戦に絡むことができず、冬場は「バットを強く振れるようにならないといけない」と上半身を中心としたウェートトレに取り組んだ。その成果もあり、打球速度も上がり飛距離もアップ。それでも「本塁打はたまたまなので…。後ろ(を打つ打者)が頼もしいのでつなぐ打撃をしたい」と控えめだ。体は小さくても大きな存在感を見せ、強力打線に欠かせない存在になる。(有吉 広紀)