◇明治安田J3リーグ ▽第14節 沼津0−0八戸(19日・愛鷹)

 アスルクラロ沼津は八戸と0―0で引き分けた。後半に途中出場したMF斎藤学(34)とFW川又堅碁(34)の元日本代表コンビがチャンスをつくったものの、ゴールを奪えず5戦勝ちなしとなった。それでも連敗を2で止めて、3戦ぶりに勝ち点を獲得。次週・25日は天皇杯1回戦でJ3岐阜とアウェーで戦う。

 後半28分に斎藤、同35分に川又がピッチに立つと、沼津の攻撃のテンポが上がった。同36分、左サイドでパスを受けた斎藤がファーストタッチでマークをかわすと、そのままゴール右横へクロスを放ち、川又が猛然と滑り込んだ。「お互いをよく見ている」(川又)という好連係。惜しくも届かなかったが、スタンドを沸かせた。

 その後もチャンスが続いた。DF安在のクロスに川又が走り込み、斎藤のスルーパスからMF徳永がシュートだ。昨年8月に沼津入りした川又と、今季開幕直前に加わった斎藤が攻撃の迫力をパワーアップさせている。「2人のユニットは相手が脅威に思う存在になる」と中山雅史監督(56)も手応えを口にした。

 だが最後までゴールを割れなかった。無得点は3戦連続。DF陣が粘り強く守り、危ない場面はなかっただけに、勝ち点1で終わったのは悔やまれる。「チャンスはつくれるようになってきたが、もっとピッタリ合うようにしたい。最後の精度を高めないと」と川又は反省した。

 指揮官も「攻撃にもっと工夫が必要」と要求した。次週の天皇杯、そして6月2日のホーム・富山戦に向けて連係を高めていく。

(里見 祐司)