ゆうちょ銀行は20日、高岡店(高岡市御馬出町)で店長に次ぐ立場の金融サービス部長だった50代男性社員が、店舗内の金庫から現金4千万円を不正に持ち出していたと発表した。3月29日付で懲戒解雇した。現金は既に全額返金しているという。

 同行によると、元社員は土曜日だった3月9日、休日出勤を装って店舗に出向き、現金を持ち出した。週明け月曜日の11日に別の社員が金庫内の現金を確認して発覚し、社内調査で元社員が自ら名乗り出た。

  ●「遊興費のため」

 元社員は4千万円を持ち出した翌日の3月10日に半額の2千万円を返していたとし「遊興費のためにやった。罪の意識から(半分は)返した」と話しているという。

 同行は金融庁に報告し、高岡署に被害届を提出。今後は刑事告訴を検討している。広報担当者は「信頼回復に向け、全行を挙げて再発防止に取り組む」とした。