福井県大野市矢の「矢ばなの里」で、約100万本のカタクリの花が一斉に見頃を迎えている。うつむきがちに咲く薄紫色の花が山肌を覆い、県内外から訪れた見物客を魅了している。見頃は4月10日ごろまで。

 矢ばなの里は、約3ヘクタールにカタクリが自生する群生地。地元住民でつくる矢環境緑化実行委員会が、2008年の里山整備中に見つけた。以降遊歩道を設けて観光誘客を図ったり、シカの食害から守るためのネットを巡らせ環境保護に努めたりしている。

 同委員会によると、今年は暖冬と少雪の影響で例年より1週間ほど早くピークを迎えた。エリア内の雪が均一に溶けたことで芽吹くタイミングがそろったといい、事務局の高松誠さん(72)は「一斉に咲いたことは過去になかった。期間は短いけれど、どこを回っても楽しめる」と話した。

 高校生以上は環境整備協力金として入場料300円が必要。
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