2月11日にZepp DiverCity (TOKYO)にて「銀魂SOUND ULTRA SOUL!'24」が開催された。イベントは全国劇場でのライブビューイングも実施されており、全国の銀魂ファンが熱いステージを見届けた。本稿では全2公演のうち、夜の部の模様をレポートする。

同イベントは2020年に一度アナウンスがあったが、新型コロナウイルスの影響により開催が中止となり、満を持して4年ぶりに開催が決定。TVアニメ「銀魂」の音楽を2006年の放送開始から手掛けてきたAudio Highsによる劇伴楽曲を、この日のために編成された「銀魂ULTRA BAND Meets Audio Highs」が生演奏するだけではなく、キャスト陣による朗読劇なども交えながら、銀魂らしい愉快な世界観のステージが展開された。

「銀魂SOUND ULTRA SOUL!'24」より
「銀魂SOUND ULTRA SOUL!'24」より

4年越しに開催されるとあって、会場には多くのファンがペンライトもってかけつけ準備は万端。開演時間となると、会場にはチャイムの音が鳴り響き、スクリーンにはアニメにも登場する見慣れた万事屋の外観映像が映し出される。坂田銀時役の杉田智和、志村新八役の阪口大助、神楽役の釘宮理恵による微笑ましい影ナレの後、最初に披露されたのは「お前も糖人形にしてやろうか!」。歪んだギターサウンドが響き渡り、会場はさながらヘビメタバンドの雰囲気へと変わる。

すると、MCを担当する"DJお通"こと定春/寺門通役の高橋美佳子とエリザベスが「こんばんわんこそば〜!」の掛け声とともに登場。お通語を交えながらDJらしく会場の雰囲気を温めると、杉田、阪口、釘宮の3人をステージに呼び込む。「銀魂ULTRA BAND Meets Audio High」のメンバー紹介を挟んだ後は、目玉イベントであるカウントダウンに行くかと思いきや、10位ではなく10.5位として「サブタイトルだコノヤロー」を紹介するという一幕も。「万事屋・銀ちゃんとは俺達の事だ!」や「さらばダチ公」といった劇中でも人気の高い楽曲を立て続けに披露すると、「この目蓋の奥に」ではピアノのイントロで一気にしんとした静けさに包まれる。

「ヅラじゃない桂だァァ!!」「将軍かよォォォ!!」といったこれまでの銀魂のヒストリーを辿れる楽曲を披露した後は、突如NORISTRYが登場し「どんだけー!ギンタマン」を熱唱し、会場を訪れたファンは総立ちで応えた。「酢昆布おかわりヨロシ?」「瞳孔が開いてんぞ」など複数の楽曲を届けると、MCでは万事屋のメンバーがステージに登場し、コラボグッズの告知とともに、絶妙な掛け合いを見せ、会場を笑いに変えていく。エリザベスが再登場して披露された「エリザベス はじめてのおつかい」では観客からクラップが起こり、会場には一体感が生まれた。

後半には「ろくでなし二人」「闇夜の虫は光に集う」「人生はベルトコンベアのように流れる」「掟は破るためにこそある」といった人気楽曲を立て続けに披露。「お通ちゃん アンプラグド・ライブ」のコーナーでは高橋が生バンドをバックに「放送コードがなんぼのもんじゃい」を明るく歌い上げると、ここからはアンコールとして「お前の父ちゃんチョメチョメ」をカラオケ音源で熱唱し会場を沸かせた。

ここで待ちに待った1位の楽曲を発表するのかと思いきや、突如としてチャイムの音が響き渡り、スクリーンには教室をバックに銀八先生と新八、神楽が登場し、2025年にテレ東ほかにてTVアニメ「3年Z組銀八先生」が放送予定であることが改めて告知される。キャスト陣による掛け合いと併せて披露された「銀八先生」用の設定画に、観客たちの目は釘付けになっていた。夜の部では「銀魂オンシアター2D 国傾城篇」が6月に上映されることも合わせて発表され、会場からは大きな歓声が起こった。ついに発表された1位の楽曲は銀魂を代表する「てめーらァァァ!!それでも銀魂ついてんのかァァァ!」。バンドメンバーのソロパートでは会場からは大きな声援が上がり、クライマックスにふさわしい雰囲気に。生バンドらしい迫力のある演奏と観客のレスポンスはここでしか味わえない空間だった。最後にはDJお通が登場し、イベントのタイトルにもなっている「ウルトラソウル!」と呼びかけると、観客もその呼びかけに応え、大盛況となったステージの幕は閉じた。

取材・文=川崎龍也

公演情報

「銀魂SOUND ULTRA SOUL!’24」
日時:2024年2月11日(日) Zepp DiverCity (TOKYO)
<昼の部>15:30開場/16:00開演
<夜の部>18:30開場/19:00開演

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