現在5月1日(水)午後8時半、デンマークからこんばんは。いきなりですが、こちらは今現在の景色。この時間でも外はこの明るさです。サマータイムで1時間後ろにずれたのもありますが、それにしても日没が午後9時って! 北欧といえば夏は日が長いイメージがありましたが、4月からすでにそれを体感しています。(夏は日没22時くらい)
 今回はこちらに来て驚いたことについて、いくつかお話ししたいと思います。

1.ゴミ箱の数も種類もすごい!

 まずデンマークに来て早々に感じたのは、いつでもすぐにゴミを捨てられるということ。日本だと出先でゴミが出るとしばらく持ち歩いたり、なんなら家まで持ち帰ることが多々ありますが、こちらは街の至るところにゴミ箱があってサクッと捨てられる。路線バスの車中にさえ小さいくず入れがあったのには驚きました。

 さらに分別の徹底もすごい。写真は公共スペースのゴミ箱。左から、プラスチック、紙パック類、食べ物、その他のゴミ。学校でもゴミの捨て方についてのレクチャーがあり、これの他に書類などの紙、ダンボール、金属を分別して捨てます。

駅や公共スペースではこのスタイルのゴミ箱が多い。ゴミの内容を説明した写真がわかりやすい。駅や公共スペースではこのスタイルのゴミ箱が多い。ゴミの内容を説明した写真がわかりやすい。

 住宅が多いエリアでは、さまざまな種類のゴミ箱に遭遇します。写真は衣類用のゴミ箱。左の小さい赤い箱は電池用。

衣類用のゴミ箱。再利用可能なものはホームレスなど必要な人の元に寄付される。衣類用のゴミ箱。再利用可能なものはホームレスなど必要な人の元に寄付される。

 そしてペットボトル、缶、びんに関しては「PANT(パント)」という回収システムがあります。スーパーに行くと出入り口付近に機械があって、ものによってDKK1〜3(大体20〜60円くらい)と交換できるというもの。ラベルのマークを読み取るため、はがすと無効になるので注意。これ、なんだかすごく得をしたような気になるんですが、そもそも買う時にPANTのお金は別途支払っているので、むしろちゃんと回収しないとただの損です(笑)

(左)こちらがPANTマシーン。回収される様子は見ているだけで楽しい。(右)合計金額が印字されたレシートは、買い物時に使えるのはもちろん、現金にも交換可能。(左)こちらがPANTマシーン。回収される様子は見ているだけで楽しい。(右)合計金額が印字されたレシートは、買い物時に使えるのはもちろん、現金にも交換可能。

 さらに、これはまだ一部地域限定ですが、カフェのテイクアウト用のカップを回収、換金するという取り組みも始まっています。噂によるとピザの箱に関しても同様の取り組みを始めようという動きがあるとか。ちなみにデンマークの人はピザをよっぽど食べるのか、コペンハーゲンの川沿いではピザ箱専用のゴミ箱も多く見かけました。

オーフスという街のカフェでは通常の紙コップと、この回収&換金が可能なカップを選択できる。オーフスという街のカフェでは通常の紙コップと、この回収&換金が可能なカップを選択できる。

 私が住んでいた東京のエリアではプラスチックも燃えるゴミだったので、こちらに来てプラごみを分別していると、日本から持ってきた食べ物の包装類が目立つ目立つ…改めてプラスチック漬けで生きて来たんだなぁと妙に反省しています。

2.老若男女みんな編み物が好き?

 こんなことをいうと「やらない人もいるよ!」と言われるかもしれませんが、長距離電車なんかに乗ると、結構な確率で編み物をしている人に出会います。私の学校でも編み物人口はとても多い!先生が話している時も編んでいて、怒られないのかと勝手に心配しましたが、編み物はいいみたいです(?)そんなローカルに影響を受けて他の国の子たちも編み物を始めるので、もうほぼ全員やっているといっても過言ではない。例に漏れず私も初心者向けと聞きクロシェ編みにトライしましたが、何度教えてもらっても失敗するので早々に退散しました…。

 驚いたのはスカーフやキーホルダーのような小さい物だけでなく、カーディガンやグローブなど複雑な大物まで、みんなガシガシ編めること。編み物に限らずですが、ファストファッションの反動からか、自分で作る、自分で修理して大切に使う、そういったマインドが若者たちの中にあるのを感じて、いたく感心する日々です。

学校にて、編み物中の若者たちをスナップ!暖かくなってきて、細くて綿っぽい毛糸を編む人が増えました。学校にて、編み物中の若者たちをスナップ!暖かくなってきて、細くて綿っぽい毛糸を編む人が増えました。

3.寒中水泳大好き!

 英語で「Winter Bathing(ウィンターベイジング)」とみんな口々に言います。つまり、寒中水泳!修行のようなことを楽しそうにやるデンマーク人たちに「?」が止まりませんでした。ヨーロッパの他国出身者も、初めは「信じられない!」という反応。学校にはサウナがあるので、水風呂感覚なのかなと思いきや、サウナがなくてもやります、彼らは…!なんならサウナはおまけ的なノリ。若者の遊びというわけではなく、健康のためという感覚で広く愛されているようです。コペンハーゲン中心部の川沿いでやっている人たちを見かけることも。

こちらは私の学校のサウナ。大きな窓からは海が見える抜群の立地。こちらは私の学校のサウナ。大きな窓からは海が見える抜群の立地。先生と一緒だとアロマ入りのロウリュをやってくれるのが嬉しい。ただ温度が低めで少し物足りない。。

4.別荘を持つのは当たり前?

 初めの頃は、休暇をどこで過ごすのかという話題で「サマーハウス(別荘のこと)に行く」と聞くと、「えぇ!お金持ちなんだ!」と思い込んでいたのですが、デンマークではわりと普通のことだそう。別荘を持っている人口は日本の10倍というデータも!

 先日のイースター休暇では、コペンハーゲンから南へ車で2時間ほどいったところにある、Væggerløseという別荘エリアを訪問、友人のサマーハウスに滞在させてもらいました。

一面ガラス張りで光が降り注ぐリビングは、まさに夢のような空間。憧れの暖炉も!一面ガラス張りで光が降り注ぐリビングは、まさに夢のような空間。憧れの暖炉も!

 白い砂浜のビーチや、写真のような自然が目と鼻の先という贅沢なエリア。軽井沢などと比べると建物同士の距離感はやや近めで、散歩するといろんな別荘を見れるのが楽しかったです。

さまざまな種類の野鳥を観察できる自然保護区。デンマークは山が一つもないので、どこまでも続く水平線的な風景が定番。さまざまな種類の野鳥を観察できる自然保護区。デンマークは山が一つもないので、どこまでも続く水平線的な風景が定番。

敷地内にプライベートサウナがあるお家も珍しくないとか。敷地内にプライベートサウナがあるお家も珍しくないとか。

 ただこういった大きなサマーハウスだけでなく、「Kolonihave(コロニヘーヴ)」という小さな小屋と庭がセットになったものを田舎に持つ人も多いそう。これは都市部に暮らす人が、休みの日に家庭菜園やガーデニングを楽しむための空間。なので別荘というよりかは庭がメインで、建物は小さめ。車でそのエリアを通ったことがありますが、小さいながら可愛らしい建物で、居心地もよさそうでした。デンマーク語で有名な「ヒュッゲ」もそうですが、こちらの人はオフの楽しみ方をたくさん持っているのが素敵だな〜といつも思います。

 こちらに来て印象的だったことをご紹介してみました。他にも信号がすぐ変わるしチカチカしないからとても厄介!(都会の一部の信号はカウントダウンしてくれる)とか、学校でわきや腕、すねの毛を剃らない女の子が多い!とか、細かいカルチャーショックはたくさんあります。特に来る前は、北欧やヨーロッパとひと括りにしていたけど、それぞれの国の国民性やカルチャーの違いには日々驚きの連続。またそんなお話もできれば嬉しいです。ではまた。

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