“空飛ぶクルマ”や物流ドローンを開発するSkyDrive(愛知県豊田市)とスズキは3月7日、静岡県磐田市にあるスズキの工場で、空飛ぶクルマの製造を始めたと発表した。

 製造するのは3人乗りの「SKYDRIVE(SD-05型)」。2025年に大阪で開催される「日本国際博覧会」(大阪・関西万博)向けの機体に加え、販売用の機体も順次製造する。

 両社は、22年3月に連携協定を結び、23年6月にはスズキグループの工場で24年春から空飛ぶクルマの製造を始めると発表していた。

 また23年10月には、SkyDrive子会社のSky Worksを通じて製造協力契約を締結し、準備を進めてきたという。6日にはSky Worksの従業員全員と、SkyDriveの福澤知浩CEO、スズキの鈴木俊宏社長ら関係者が出席して工場の安全稼働を祈願する「鋲打ち式」を執り行った。

 SD-05型は、12基のモーター・ローターを搭載する“空飛ぶクルマ”。操縦士1人を含む最大3人が搭乗可能で、最大時速100kmで飛ぶ。航続距離は約15km。大阪・関西万博での運航に向け、25年に耐空証明、26年に型式証明を取得する計画だ。