女優の川口春奈が主演を務める連続ドラマ「9ボーダー」(TBS系、金曜後10・0)の第2話(26日放送)に、レジェンド声優の緒方恵美が俳優としてドラマ初出演する。一癖あるクールでミステリアスな占い師を演じる。

緒方はアニメシリーズ「新世紀エヴァンゲリオン」の主人公、碇シンジ役や「幽☆遊☆白書」の蔵馬役、さらに「呪術廻戦」の乙骨憂太役を演じるなど、長年にわたって日本のアニメ界を牽引し続ける人気のベテラン声優。“ドラマオタク”を自称するほどのドラマ好きとしても知られ、今作のプロデューサーを務める新井順子さんが手掛けた同局の連ドラ「MIU404」(2020年)で公式キャラクター「ポリまる」の声を務めたことが今回のオファーのきっかけとなった。ドラマ出演は初めてで、畑芽育演じる大庭家の三女、八海が相談に訪れる占いの館の占い師、平松琴子を演じる。

<緒方恵美 コメント>

――本作のオファーを受けた感想をお聞かせください

「正直驚きました。大丈夫ですか私で!? と。そして(『逃げるは恥だが役に立つ』の)平匡さんの腕の中に飛び込むみくりのように『やー!』と(笑)。実はここ数年、ドラマのオファーを頂戴することが年に1〜2回ほどありました。でもドラマを愛するイチ・オタクだからこそ、『いや、オマエがそれはどうなの…』と自分に厳しいツッコミを入れ、御礼と共にご辞退を申し上げて参りました。そんな中で今作の資料をいただき、唸りました。設定、面白そう。占い師役…面白そう。どなたの作品だろう? (めくって)新井さん!?そして1行目に戻る(笑)」

――今回、占い師を演じてみていかがでしたか?

「普段、セリフを完全に覚えて喋ることがほぼないので、台本が手元にある日常のありがたさが深く染み入りました…(笑)。短い1シーンですが、とても丁寧に指導いただきました。小道具の一つ一つ、何回も角度を変えて撮り重ね、アングル・照明等のこだわりにも唸りました。個人的には占いが難しかった! 良い経験をさせていただき、感謝です」

――自身の「9ボーダー」について

「ずっと変わらず若い年齢の役柄を演じ続けているので、自分の歳にはあまり気が回らずで。気がついたらボーダーを超えていて驚いたということが多いです(笑)。でも、39歳のときは覚えています。日本ではまだまだ『女は若いうちが花』、特に“女の俳優にはこのさき仕事はない”と覚悟していた時期だったので。でも違いました。むしろ40歳を過ぎてから仕事が楽しくなりました。そう思わせてくれた、各お仕事の関係者の皆様に感謝しています。今後もお声がけいただける間は、そのチームのために務めさせていただきたく思います」