NHK連続テレビ小説「虎に翼」の第38話が22日、放送され、出征が決まったヒロインの兄、猪爪直道(上川周作)が口癖の「俺には分かる」を連呼し、視聴者の涙を誘った。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の佐田寅子を演じている。ドラマは現在、第8週「女冥利に尽きる?」(第36〜40話)が放送されており、戦火が広がるなか、この日の放送で、猪爪家に召集令状が届き、直道が出征することに。母のはる(石田ゆり子)は息子のためにできる限りのごちそうをふるまった。すると直道は食事の席で、「俺には分かる…」と切り出し、「日本はこの戦争に勝って、子供たちにとってもっともっといい国になっていくって」と力説。妻の花江(森田望智)は精いっぱいの笑顔で夫を送り出そうと努めた。

さらに出征前の見送りでは、妊娠している寅子に「俺には分かる。お前が元気な男の子を産むと」と声をかけた。すると寅子は「お兄ちゃんがそう言うなら女の子だね」と返答。直道も「うん」と笑顔を向け、息子の直人(山田忠輝)、直治(二ノ宮陸登)の頭を触りながら「お母さん(のことを)頼んだよ」とお願いした。最後は人目もはばからず、花江と抱き合い、「俺寝られるかな、花江ちゃんが隣にいなくて」と涙。花江も泣きながら「大好きよ、直道さん。絶対帰って来てね」と、直道を見送った。

戦場へとたつ直道に多くの視聴者が涙。SNSには「つらい…今生の別れになりませんように」「ああ…たった2分で涙腺崩壊 お兄ちゃぁぁん!!!!」などのコメントが殺到した。また、これまでことごとく予想を外してきた「俺には分かる」が連発されたことに対しても「直道お兄ちゃんのこの『俺にはわかる』は聞きたくなかった…」「お兄ちゃんの言うことが全部フラグすぎる…」「今日ほど『俺にはわかる』が胸に迫る日はないぞ」「お兄ちゃんわからなくていい!」といった反響が寄せられた。