オープニングスタッフとは?メリットとリアルな体験談、志望動機のコツまで解説

1. オープニングスタッフとは

オープニングスタッフとは、新しくオープンする店舗や施設、あるいは新しいプロジェクトやイベントなどにおいて、最初のスタッフとして働く人のことを指します。

オープニングスタッフとして働くには、店舗や施設などが開業する数週間〜数ヶ月前に募集される求人に応募して採用される方法、もしくは社内異動で配属される方法が一般的です。

オープン前は通常のサービス提供がおこなわれないため、開店・開業に向けた準備や研修からスタートする点が大きな特徴です。

2. オープニングスタッフのメリット

オープニングスタッフとして働くには、次のようなメリットがあります。

職場が新しくきれい

新しくオープンする店舗や施設の場合、内装も新しく整備されていることが多いため、きれいな職場で働ける可能性が高いです。清潔であることはもちろん、家具家電や業務で使用する機材などについても新しいものが導入されやすいです。

フラットな人間関係

オープニングスタッフの多くは新たに集められたメンバーで結成されるため、社内の派閥などのしがらみがなく、フラットな人間関係を築きやすいです。

研修が充実している

既存店舗や施設に入社した場合は、入社時研修やOJT制度により実際の業務を通じて覚えていくことが一般的です。それに対しオープニングスタッフは、開業後スムーズに運営できるよう、必要な知識やスキルを身につけるための事前研修が充実している傾向にあります。実際の業務が始まる前に、スタッフ同士で不明点などを確認しながら習得することができます。

ゼロから作り上げる達成感や一体感を得やすい

新規オープンする店舗や施設では、皆で協力してゼロからサービスや環境を整えていきます。そのため、やり遂げたときの達成感やチームとしての一体感を得やすいのも特長の一つです。周囲と協力して一つの目標に向かうことが好きな人には、やりがいのある環境だといえるでしょう。

等しくチャンスがある

オープニングスタッフは人間関係がフラットであると同時に、等しくチャンスをつかみやすい点も大きなメリットです。皆が同じスタートラインから始めるため、努力次第では責任あるポジションを任せられることもあります。

3. オープニングスタッフのデメリット

反対に、オープニングスタッフのデメリットとしては次のような点が挙げられます。メリットとデメリットは表裏一体ですので、自分はどちらに共感するのか比べてみてください。

環境が整っていない

職場の制度やルール、物理的な環境面の整備には時間がかかるため、オープン後もしばらくは制度が変わったりトラブルが発生したりしやすいです。そのため、柔軟な対応が求められることも多く、臨機応変な働き方が苦手な人にとっては、ストレスにつながる可能性もあるでしょう。

主体性が求められる

新しいスタッフが中心となる職場では、既存施設のように経験豊富なスタッフからのサポートを受けづらい可能性があります。そのため、新人であっても自ら考えて問題や課題を解決できるよう、一人ひとりが主体的に動くことが求められます。

4. オープニングスタッフの体験談

ここからは、医療・介護業界において実際にオープニングスタッフとして働いたことがある人の体験談を紹介します。

肯定派の意見

女性のイラスト

オープン前の研修もあり入居者さんも数人ずつでしたのでゆっくりと覚えられました。満床になるまでにしっかり教えてもらい覚えていけば大丈夫だと思います。(介護職/カイゴトークより引用)

女性のイラスト

私は新店舗立ち上げをおこなったことがありましたが、スタッフ全員で事業所のコンセプトを考えて実行したり、そのコンセプトに似た事業所へ研修に出かけたり、営業に回ったりと普段したことのない業務を沢山経験しましたが、毎日がとても充実した日々を過ごすことができました。やってみることで自身のスキルアップにもつながると思います。(施設長・管理職/カイゴトークより引用)

女性のイラスト

新規立ち上げ時から働いてます。訪看経験者がおらず、管理者も定着せず、レセプト作業なども残業しながら頑張っていました。民間の為、営業にもよく行きました。始めは訪問というよりは、ケアマネ、病院とのパイプ作り、営業をして件数を増やす、実績を作っていく必要があったのでなんだか会社員のようでした。笑
サービス残業当たり前だったり、看護師以外の業務が多かったです。ですが、徐々に整ってきて、今では軌道に乗ってますし、大変なこともありましたが色々いい思い出です。管理者のカラーで雰囲気や働きやすさがガラッと変わることを体感しましたね。新規からスタートしたので、人間関係なんかは派閥やお局さんなどもおらず気楽でしたよ^^(看護師/カンゴトークより引用)

慎重派の意見

男性のイラスト

新しいバタバタ感や業務改善をどんどんやるのが好きじゃない人は新しい所には行かないほうが良い気がします。新しいからこそ楽しい部分もありますけどね。(介護職/カイゴトークより引用)

不安そうな女性のイラスト

人間関係は一からなので楽だと思います。ただ、前述のようにマニュアルがあいまいだったり、備品手配が不十分だったり…といった経験をしておりとても苦労したので、可能であれば開設5年以上の施設のほうが安心して働けるのではないでしょうか。(介護職/カイゴトークより引用)

5. オープニングスタッフの志望動機のコツ

オープニングスタッフの求人に応募する際、どのような志望動機なら採用担当者に好印象を与えられるでしょうか? 

志望動機に盛り込むべきポイント

志望動機に必ず入れたいポイントはこの2点です。一つは、応募したい求人の業務内容や法人理念、働く環境などをよく調べ、「なぜその職場で働きたいと思ったか」という理由です。もう一つは、自分が入社して貢献できること(=強み)や、将来的に取り組みたいことを盛り込みます。

志望動機の例(未経験の介護職の場合)

私の祖母は貴社が運営する◯◯老人ホームに入所しています。私が面会に行くたびに、スタッフの方々にはいつも温かい対応をしていただき、次第に貴社のホームで働きたいと思うようになりました。学生時代は飲食店でアルバイトリーダーの経験があり、店舗独自のマニュアルを作成するなど働きやすい環境づくりに努めてきました。今回は新しいホームの開設に伴う募集ということで、初心者ながらも積極的に意見を出し、居心地の良いホームづくりに貢献したいです。

オープニングスタッフの特徴を踏まえると、「人と協力して働くことが好き」「自ら考え動くことができる」「向上心がある」などの強みをアピールできると、オープニングスタッフに適した人材だと評価されやすいです。他業種でも新規立ち上げに携わった経験があれば、大きなアピールポイントになるでしょう。

反対に「人と関わらずに一人で作業することが好き」「決められた業務をこなすのが得意」といったタイプの人は、オープニングスタッフには不向きと判断されやすいかもしれません。

6. 人気のオープニングスタッフ求人を探そう

オープニングスタッフにはさまざまなメリットがあり、転職市場で人気の求人の一つです。それだけに倍率が高いこともありますが、今回紹介したオープニングスタッフの特徴と企業が求めている人物像を理解していれば、書類選考や面接の場できっと好印象につなげられるでしょう。興味のある人は、ぜひ挑戦してみてください。