デニス・ハウガーが圧倒的な速さでPP獲得。赤旗中断2回の波乱のセッション……宮田莉朋は12番手|FIA F2メルボルン予選
この予選は、開始直後から波乱の展開となった。ARTグランプリのヴィクトー・マルタンスがターン6の縁石に乗り上げたことでコントロールを失い、いきなりスピン! ローディンのゼイン・マローニが真後ろにいたが、追突することなく当該区間を通過していった。
ただスピンしたマルタンスのマシンはエンジンストールを起こしてしまい、ストップ。これでセッションは赤旗中断。マルタンスにとっては非常に厳しいことに、ノータイムで予選を終えることになってしまった。
12分の中断を経てセッション再開。マルタンスを除く各車がコースインしていった。
ジャック・クロフォード(DAMS)はここで、左リヤタイヤをウォールにヒットさせてしまい、ホイールを破損。好タイムを記録できずにピットに戻った。
路面のコンディションは、走行を重ねるごとに上がり、トップタイムは目まぐるしく変わっていった。そんな中、各車が1セット目のタイヤでのアタックを終えた段階で首位に立ったのは、ハイテックのポール・アーロン。2番手にはデニス・ハウガー(MPモータースポーツ)、3番手にはアイザック・ハジャー(カンポス)が続いた。宮田は14番手で、1セット目のタイヤでの走行を終えた。
残り時間が10分になろうというところで、各車がタイヤを履き替え、最後のアタックへと向かった。
マローニが1分29秒374を記録して首位に浮上。後続の各車もセクターベストタイムを出しながらフィニッシュラインを目指す中、残り4分というところでこのセッション2回目の赤旗。クロフォードが再びクラッシュしたことが原因で、彼はターン12でコースオフし、テックプロバリアにクラッシュしてしまった。
クラッシュしたクロフォードは、安全ではないコンディションで走行していたのではないかとして、セッション終了後に審議されることとなった。
9分の中断を経て、セッション再開。各車最後1アタックの勝負となった。
最後の最後にアタックを決めたのはハウガーで、タイムは1分28秒694。フィーチャーレースのポールポジションを獲得した。1分28秒台を記録したのはハウガーただひとりであり、後続には0.4秒近い大差をつけた。
2番手には、メルセデスの秘蔵っ子であるアンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ)、3番手にはリチャード・フェルシュホー(トライデント)が続いた。
宮田は一時8番手タイムを記録していたが、後続のマシンに上回られてしまい、最終的には12番手。スプリントレースでリバースグリッドを恩恵を受けることができるトップ10圏内には入れなかった。なお最終アタックでエンツォ・フィッティパルディ(VAR)がクラッシュするシーンもあった。