SC出動2回の波乱のレースをハジャーが制すも審議対象……スタネックが粘り2位。宮田莉朋6位入賞|FIA F2メルボルン スプリントレース
スプリントレースのスターティンググリッドは、予選トップ10がリバースグリッドとなる。そのため、予選10番手だったローマン・スタネック(トライデント)がポールポジション、ガブリエル・ボルトレト(インヴィクタ)が2番グリッドにマシンを並べた。
スタート直後から波乱となった。シグナルがライツアウトとなったすぐ後、ボルトレトとジョセップ・マリア・マルティ(カンポス)がもつれるような格好となり、クラッシュ。ピットレーンの出口を塞ぐような格好でウォールにクラッシュしてしまった。
この2台は、3番グリッドから抜群の蹴り出しを見せ、首位スタネック攻略をも狙って進路を変えたアイザック・ハジャー(カンポス)に進路を塞がれる格好となったのだ。
この事故により、いきなりセーフティカーが出動することとなった。
ハジャーは結局スタネックを抜いて首位に躍り出たが、スタート直後の事故についてはレース後に審議されることになった。
7周目からレース再開。しかしリスタート直後、4番手につけていたゼン・マローニ(ローディン)がコースオフ。10番手までポジションを下げることとなった。そして9周目のターン1では、チームメイトの宮田にもオーバーテイクを許した。
ハジャーはハイペースで逃げる中、スタネックのペースが上がらず、その差は拡大していく一方。それに焦れたライバルたちが、一斉に襲いかかる。
その道中、アンドレア・キミ・アントネッリ(プレマ)とリチャード・フェルシュホー(トライデント)が接触、そこにポール・アロン(ハイテック)も絡む多重クラッシュとなった。これによりキミ・アントネッリとフェルシュホーがストップし、このレース2回目のセーフティカー出動。アロンもフロントウイングに大ダメージを負った。
なおこの事故の隙に、宮田は7番手までポジションを上げた。
14周目からレース再開。やはりスタネックのペースが上がらず、ハジャーが再び逃げの形を作った。
スタネックはペースが上がらないものの、鉄壁のディフェンス。クシュ・マイニ(インヴィクタ)やデニス・ハウガー(MPモータースポーツ)らを抑え続けていく。
宮田はペースが良く、19周目にはザック・オサリバン(ARTグランプリ)を攻略して6番手。3位争いを繰り広げる集団を追いかけるポジションにつけた。
結局ハジャーは抜群のレースペースで逃げ切り。トップチェッカーを受けた。ただ、スタート直後の接触について審議対象となっているため、優勝が認めらるかどうかは分からない。
スタネックは抜群のディフェンス力を発揮して、最後までポジションを死守。2位でチェッカーを受けた。3位には残り2周というところでマイニを攻略したハウガーが入った。
宮田は最後、3位集団に追いついたがポジションを上げるには至らず。しかし6ポジションアップの6位でポイントを獲得した。