メルセデスは2024年限りでルイス・ハミルトンが離脱し、来年は新しいドライバーが加入する。そして、新チームメイトが入ってきてもチームがドライバーを平等に扱う姿勢は変わらないだろうと、ジョージ・ラッセルは語った。

 メルセデスはニコ・ロズベルグ、バルテリ・ボッタス、そして現在のラッセルがハミルトンとチームメイトになっている間、チームとしてナンバーワンドライバーを決めて力を集中させることを避けてきた。

 しかし今シーズン限りで、7度のF1王者であるハミルトンはチームを去る。一方でラッセルは2025年も引き続きメルセデスで走ることになる。

 ハミルトンの後任については、まだチームは決断をしていない。レッドブルの内紛からマックス・フェルスタッペンを引き抜くことができるか、もしくはフェルナンド・アロンソを起用するか、それともカルロス・サインツJr.を選ぶか、期待の若手キミ・アントネッリを抜擢するか……メルセデスには様々な選択肢がある。そしてラッセルは、2025年に誰がチームメイトになろうとも、ふたりのドライバーを平等に扱う方針に変わりはないと考えている。

 ハミルトンの移籍発表後、チーム内でのアプローチの変化についてラッセルは次のように語っている。

「移籍発表から、ルイスはチームに対して信じられないほどのプロフェッショナルであり続けている」

「メルセデス内部の皆との協力関係は、何も変わっていないようだ」

「チームはとても素晴らしく、僕らふたりに平等に機会を与えてくれている。それは最初から変わっていない」

「クルマにアップデートが入るときは常に、僕ら2人に同時に行なわれている。他のチームだと片方がアップデートを受けるというのがあるけどね。メルセデスでは常にそうやっているんだ」

 そしてラッセルは「チームメイトが誰になろうとも、それ(平等さ)は変わらない」という。

「彼らはドライバー両方に最高の結果を達成して次の年に向かうチャンスを与えたいと思っているんだ。誰が僕のチームメイトになろうとも、それは同じだろう」

 なおメルセデスのトト・ウルフ代表はレッドブルの内紛状態から離脱の可能性が出てきたマックス・フェルスタッペンをハミルトン後任の“第一候補”だと語っている。

 フェルスタッペンがメルセデスの一員となった場合、今は一貫性の面で苦戦しているW15のパフォーマンスを向上させられると思うかと尋ねられたウルフ代表は、次のように語った。

「いや、彼は傑出したドライバーだが、我々は彼に対しドライビングやセットアップが難しいマシンを手渡すことになるだろう」

「私はむしろそのステップを踏んだ上で、『これは君なら速く走らせられるクルマだ』と言いたい」