F1第4戦日本GP決勝のオープニングラップで、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)がダニエル・リカルド(RB)とクラッシュ。1周もせずにレースをリタイアすることになった上、ダメージはシャシーにまで及んだようだ。

 このクラッシュ自体は、1周目の混乱の中でのクラッシュであり、避けがたいものだったと言える。ただウイリアムズにとっては、2戦で3度目のクラッシュであり、2度目のシャシー破損となってしまった。

 ウイリアムズは開幕戦からスペアシャシーを用意できないまま戦っており、第3戦オーストラリアGPではアルボンがFP1でクラッシュ。シャシーはサーキットでは修復できず、ローガン・サージェントのマシンでアルボンがレースを走ることに。サージェントは欠場を余儀なくされた。


 日本GPでは、修復されたシャシーをサージェントが使用していたが、FP1で大クラッシュ。幸いシャシーにダメージはなかったものの、ギヤボックスにクラックが入るなど、大きなダメージを負ってしまった。

 そして決勝では、アルボンがリカルドとの接触でタイヤバリアに激突。シャシーの右フロントにダメージが入ってしまったようだ。

 チームはファクトリーにシャシーを送り、修復をすることになるが、中国GPまでには無事にそのシャシーを送り届けられると考えている。

 ウイリアムズにとってツラいのは、次戦中国GPまでスペアシャシーが用意できないままだということだ。

 金曜日の段階で、ジェームス・ボウルズ代表は次のように語っている。

「今のところ、3台目のシャシーは(第6戦の)マイアミまで手元にないだろう」

「シャシーに関しては、組織内にあるすべてのリソースや可能な限りのものを投入した場合、送り出すまでに8〜10週間はかかるだろう」

「言うまでもなく、我々は組織全体がそれだけに取り組んでいるわけではない。同時にスペアやアップデートに取り組み、処理能力を上げようとしている」

「我々の場合、スペアシャシーがない状態でここにいるつもりはなかった。今季の初めには、3台体制にするつもりだったんだ」

 アルボンはクラッシュしてすぐシャシーの損傷について気にしていたという。そして、その不安は的中してしまった。ウイリアムズは、中国GPを2台ともがリペアシャシーという状態で臨むことになる。スペアはなく、綱渡りの状態が続くのだ。