フェラーリのシャルル・ルクレールは、課題となっている予選でのパフォーマンス改善のため、アタックに向けたタイヤの準備という面で問題解決が必要だと考えている。

 シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、レッドブルがシーズンを支配する中でも予選での速さを見せてきた。昨シーズン終盤から、実に7戦連続でフロントロウを獲得していたが、今季の第3戦オーストラリアGPでそれが途絶えてしまった。

 オーストラリアGPでは予選5番手(他車のペナルティにより決勝は4番グリッド)となったが、第4戦日本GPの予選でも再び苦戦。Q1突破のために2セットのタイヤを使う羽目になり、8番手に留まった。

 今季のフェラーリはレースペースがかなり良くなっていることもあって、ルクレールはオーストラリアGPを2位、日本GPを4位と、予選よりもポジションを上げてレースを終えることができているが、本人はもっと上位からスタートする必要があると主張した。
 
「今日(日本GP決勝)だけを見れば、とても満足している。これ以上上手くやることはできなかったと思うよ」

 日本GPのレースについて尋ねたmotorsport.comに、彼はそう答えた。

「ペースも良かったし、タイヤマネジメントも、コミュニケーションも本当に良かった」

「でもドライバーとしては、週末を通して常にネガティブな面を見なければならない。オーストラリアでもここでも、レースペースは問題ではない。予選のペースが問題なんだ」

「予選ペースが問題になるなんて、僕のキャリアの中ではあまりないことなんだ。その改善に取り組んでいるよ。通常、土曜日はかなり良い日になっていたからね」

「でもここ2戦連続で、タイヤを正しいウインドウに入れるのに苦労している」

「上海に向けては、タイヤを正しいウインドウに入れることに集中している。そうすれば、予選でペースが戻ってくると思うよ」

 ルクレールは、現在の苦戦の要因はすべてタイヤにあると主張した。

「100%そうだ。僕が言っていたように、ラップ自体はそんなに悪くなかったからね。今回のラップは本当に良かったけど、タイヤのグリップが足りなかったんだ」

「以前良くないラップをした時はとてもフラストレーションが溜まっていた。でも今は、ラップを終えて満足しているのに、実際にはタイムがでていないんだ」

「だからそこに集中しないと行けない。でも上海まで2週間あるし、データをよく分析して集中して解決に臨めば、かなり早く改善できると確信している」

「だからあまり心配していないけど、上海に向けて一歩前進する必要がある」

 一方、フェラーリのフレデリック・バスール代表は、ルクレールの懸念を深刻に捉えてはいないようで、日本GPでは予選Q1の影響が大きいと考えているようだ。

「予選の結果だけで結論を出す必要はない」

「シャルルの週末で少し失敗したのは、Q1最初のラップだったと思う。メガラップではなかったから、2セット目を装着しなければならなかった」

「だからQ3では1セットしかなかったんだ。そこでミスをしたら10番手になってしまう。正しいアプローチが予選でできなかったんだ」

「でも今はシャルルがポールを争うひとりだと確信しているし、彼は予選が得意なんだ。すぐに調子を取り戻すと思っている」

 ルクレール自身が改善が必要だと認めていることについて、バスールは次のように付け加えた。

「予選が良くなかったという事実については、彼は明晰だ。チームメイトが4番手で、自分が8番手では満足できないだろう」

「でも全体的には、予選やセッションをもっと深く見る必要がある。Q1は失敗し、Q3では1セットしか使えなかった。それにグリッド2列目からコンマ1秒遅れても、コンマ6秒遅れても大惨事にはならないんだ」

「それに次戦、中国では2回の予選がある。いい仕事をするチャンスが2回あるんだ」