2021年にプラマックからMotoGPデビューを果たした26歳のホルヘ・マルティン。以来プラマックの一員としてドゥカティのファクトリーバイクに乗ってきたが、キャリアに変化が起こる時期が来たようだ。

 2023年にフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)とタイトルを争ったマルティンがもしチャンピオンに輝いていれば、エネア・バスティアニーニに代わりドゥカティのファクトリーチームに昇格を果たしていただろう。

 マルティンは次なるステップとして、ファクトリーチームへの移籍を視野に入れており、ドゥカティでそれが叶わなければ他陣営へ流出の可能性もある。

 そしてプラマックはすでに、チームボスであるジーノ・ボルソイがmotorsport.comの独占インタビューで、マルティンのチームでの時間が「好むと好まざるとにかかわらず、少し終わりに近づいている」と語っている。

 そしてマルティンは、アメリカズGPの木曜日にこの件についてこれまでで最も明確なコメントを発した。

 2025年にプラマックがヤマハと提携しサテライトチームになるのではないかという噂について聞かれ、マルティンは次のように答えた。

「そうだね、それについては初めて聞いたよ」

「今のところ、僕はプラマックよりもドゥカティに愛着がある。僕のMotoGPキャリアはずっとこそんな感じだ」

「僕の優先順位は、誰もが知っている。まだ話すには早いから待とう」

「でも僕には分からないよ。僕はファクトリーチームへの移籍を望んでいる。だからたとえプラマックが(メーカーを)変えたとしても、僕はここに残らないと思う」

 ドゥカティの経営陣もまた、マルティンがファクトリーチームのシートに座るのにふさわしいと感じていると何度もコメントしている。

 バニャイヤは2024年シーズンを前に2年間の契約延長に合意。ファクトリーチームの残る1シートをめぐる争いは過熱しそうだが、マルティンは間違いなくそのキーパーソンとなるだろう。

 一方で、プラマックがドゥカティ陣営に残るのかどうかも注目される。3月にドゥカティがMoto2クラスに参戦中のフェルミン・アルデゲルと契約し、彼をMotoGPに昇格させることを発表。プラマックからの参戦が濃厚と見られているが、motorsport.comの調べではプラマックとドゥカティの契約には解除条項があるようだ。

 プラマックはヤマハやKTMとも接触しており、適切なオファーがあればドゥカティを離れる可能性もあるという。