F1のオーナー企業として知られるリバティ・メディアがMotoGPを買収したことを発表してから、初のMotoGP開催となるアメリカズGPを週末に控え、グレシーニのマルク・マルケスは自身の意見を口にした。

 アメリカの巨大メディアであるリバティ・メディアは、MotoGPの人気を高めるためにどのような計画を立てているのかについてはまだ詳細を語っていないが、F1での取り組みがその青写真となりそうだ。

 MotoGPにとって重要な市場であるアメリカでのレースを前に、マルケスは、リバティがF1で行なってきたことを踏まえ、買収を肯定的に捉えていると語った。

「もちろん、このニュースには満足している。なぜなら、彼らがF1でやったことは超ビッグで、大きな違いを生み出していたからだ」

「彼らはもちろんスペシャリストだけど、目標は若い世代にアピールすることだ。そしてかつてのバレンティーノ・ロッシ、ダニ・ペドロサ、ホルヘ・ロレンソ、ケーシー・ストーナーのようなビッグネームをMotoGPに生み出すことなんだ」

「これは投資の問題なんだ。MotoGPへの投資であり、ショーを成長させるための投資だ。これらはすべて、将来的に実現するものだ」

 現MotoGP王者のフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)は、リバティ・メディアがMotoGPの未来に対して”素晴らしいアイデア”を持っていると信じている。

「彼らが何を改善できるかを言うのは非常に難しい」とバニャイヤは話した。

「すでに本当に素晴らしいショーだけど、もっと人気が出ないといけないと思う」

「大きな違いは、F1はクルマで戦うスポーツで、クルマのメーカーはバイクメーカーよりも大きいということだ」

「しかし、リバティ・メディアは僕たちの状況を改善するための素晴らしいアイデアを持っていると思う」

「彼らは何をすべきかを知っているし、F1を今までに見たことのないようなピークまで引き上げている。MotoGPにとっても大きなチャンスになるだろう」

 アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、リバティ・メディアがF1で行なったことをMotoGPがすべてコピーできるとは考えていないが、この動きは有望だと感じている。

「僕たちは待つ必要があるし、時間を与える必要がある」

「僕はカルロス・エスペレータ(MotoGPを運営するドルナのスポーティングディレクター)と先週電話で話したんだ。彼が僕に電話してきた。彼が僕に言ったのは、忍耐強くなければならないということだ。僕たちが向かうべき方向性を見極めるには時間がかかるだろう」

「F1がリバティでやったことをすべて真似できるわけではない。違うスポーツだからね。でも期待できそうだ」