アストンマーティン、ストロールの玉突き事故は「不運」と擁護。急ブレーキの連鎖はサインツJr.から始まった?|F1中国GP
中国GP決勝では、マシンストップによってレース中盤にセーフティカーが出動。27周目からローリングスタートでレースが再開されることとなり、それに向けてセーフティカーが隊列の先頭から離れ、首位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)にコントロール権が渡った。
再開に向けてゆっくりとしたペースで各車が駆け引きを行なう中、ヘアピンのターン14では各マシンの車間距離が詰まる状況に。ここでストロールは減速し切れずにリカルドに追突した。
この接触で結果的にリタイアへ追い込まれたリカルドは怒り心頭。一方でストロールは「集団の先頭で誰かがブレーキをかけた」ことがアクシデントを引き起こす原因になったと主張している。
クラック代表は「不運にも、彼は上手く避けられなかった」と語り、こうした状況は起こり得るとの考えを明かした。
「彼は連鎖の一番後ろにいたと思う」
クラック代表はSky Germanyに対してそう語った。
「サインツJr.(カルロス・サインツJr./フェラーリ 当時5番手)を先頭に始まったと思う。前にいた何台かを見てみれば分かるように、みんなブレーキを踏み、左に寄っていった」
「そして彼は少し行き過ぎて……見ての通りダニエルは激しくブレーキを踏んで、マクラーレンも激しくブレーキを踏んだ。フェルナンド(アロンソ/アストンマーティン)も両方のタイヤをロックさせていた」
「でももちろん、こういう状況でこういうことは起こり得る。それではじき出されることもある」
リカルドとストロールの接触は審議対象となり、スチュワードはストロールに接触の原因があると判断。10秒のタイムペナルティをストロールに科した。
ストロールはレース中のピットストップでこのペナルティを消化して15位フィニッシュとなったが、クラック代表はスチュワードの判断の早さに驚いたと言う。ただ裁定に対して異議申し立てを行なうつもりはないようだ。
「ちょっと早かったし、彼らの判断の早さには少し驚かされた」とクラック代表は語った。
「我々はもう少しニュアンスの違った見方をしていたが、これは審判が下す判断であり、受け入れる必要がある」
なお、ストロールから追突されたリカルドの前にいたピアストリも、玉突き的にリカルドから接触を受け、マシンが手負いの状態となっていた。
最終的に8位でチェッカーを受けたピアストリは、今回の玉突き事故について、ターン14のようなヘアピンではアクシデントのリスクを常に認識しておくべきだと主張した。
多くのドライバーが早くにブレーキを踏んだというストロールの主張について意見を求められたピアストリは次のように答えた。
「他のみんなは追突しなかった。あのようなコーナーでは、常にそういうことを予想する必要がある。でも今回は僕らとかなり近かったね」