メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1中国GPの決勝レースを9位でフィニッシュした。18番グリッドからのスタートだったことを考えれば、大きく順位を上げたとも言えるが、ハミルトンは人生で一番アンダーステアに見舞われたグランプリだったと振り返った。

 ハミルトンは土曜日に行なわれたF1スプリントで2位に入るなど、復活に向けた兆しを感じさせた。しかしその直後に行なわれた決勝レース用の予選では大低迷。18番手でQ1落ちを喫した。

 後方グリッドからのスタートを強いられることになった決勝レースでは、ソフトタイヤを選択したはハミルトン。しかしひとつ後ろのグリッドから同じソフトタイヤでスタートした角田裕毅(RB)が着実に順位を上げる中、ハミルトンはなかなかポジションを上げられなかった。

 ハミルトンはレース前半にポジションを上げられなかったことについて、何かが壊れているのではないかと感じたと語った。

「人生でこれほどアンダーステアになったのは初めてだ。最初は、誰かとぶつかったのかもしれないと思った。だから低速でターンインして、待って、待って、待たなければいけなかったんだ」

「ある時点では、いろんなところにデブリが落ちているのが見えた。他のマシンと同じように、僕も何かダメージを負ったんじゃないかと思ったんだけど、結局は僕が選んだセットアップが悪かったんだ」

「セットアップの判断がうまくいけば、おそらくジョージ(ラッセル/6位入賞)と同じくらいの位置まで上がることができたかもしれない。でも、僕らはまだまだ戦わなければいけない」

 ハミルトンは、次戦マイアミGPで投入されることが予定されているアップデートにより、マクラーレンやフェラーリとの差を縮められることを期待している。

「現状が、予想よりも良くないのは間違いない。僕らも、そのあたりにいると予想していたんだ」

 そうハミルトンは語った。

「次のレースで少しでも前進できることを願っている。来週はファクトリーに戻り、マイアミに向けてマシンのポジションをより良くするために努力するつもりだ。そして、もっと良い週末になることを願っている」

 チームメイトのラッセルは、フェラーリに太刀打ちするのは難しかったものの、6位という結果は予想通りだと語った。

「今週末、僕らはどこで戦うことになるのか分かっていた」

 そうラッセルは語った。

「これまでの3レースでは、僕らはフェルナンド(アロンソ/アストンマーティン)やピアストリ(オスカー・ピアストリ/マクラーレン)との戦いだった。でも僕らが今いるのが6位だ」

「金曜日から日曜日にかけて、マシンにふたつの異なるセットアップを施すことができて、興味深い週末だった。だから、いくつかの情報を検討する必要がある。最終的にはデータを掘り下げて、マシンのパフォーマンスを向上させていくだけだ」