今季ここまで角田裕毅が2度の入賞を記録し、F1コンストラクターズランキング6番手につけているRB。彼らは第6戦マイアミGPに向けて、アップグレードを準備中だという。

 今季はレッドブル、フェラーリ、マクラーレン、メルセデス、アストンマーティンのトップ5チームが抜きん出た速さを見せる一方、6番手以下の中団グループ争いは激戦となっているが、その中でもRBとハースが一歩抜け出している感があり、共に複数回の入賞を記録している。

 前述の通り上位5チーム10台のパフォーマンスが抜きん出ている状況から、中団チームがトップ10に入ってポイントを獲得するためには、あらゆる手段を講じてわずかなチャンスを活かさなければならない。

 RBは現在、角田が7位1回と10位1回で計7ポイントを獲得しており、ランキング6番手。ハースはニコ・ヒュルケンベルグが9位1回、10位2回、ケビン・マグヌッセンが10位1回とコンスタントに入賞しており、計5ポイントでランキング7番手となっている。その争いは非常に拮抗しており、予断を許さない状況だ。

 そんな中で各チームは少しでも性能を引き上げることが重要になっている。そのためRBはスプリントイベントであるにもかかわらず、マイアミにいくつかのアップデートパッケージを持ち込む予定だ。

 RBのチーム代表であるローラン・メキーズは中団での激しい戦いについて触れつつ、motorsport.comに対して次のようにマイアミGPでのアップデート投入理由を説明した。

「我々はマイアミに向けてアップデートの予定がある。これは(中団争いの)トップのギリギリのところで踏みとどまるためだ」

「この中団グループにおいて保証されるものは何もない。ライバルも同じようにアップデートをしてくるだろうし、レースウィークをうまく乗り切った者だけが10位に食い込むことができる」

 まさに中団争いのトップをかけて争っているのは現状ハースとRBだと言えるが、特に予選などを見ると、純粋な速さではRBが上回っているようにも見える。ただハースは戦略なども駆使して、決勝でしぶとくポイントを持ち帰っている。

 これについてメキーズ代表は、ハースとRBの差は非常に小さいとしつつも、自分たちがその戦いをリードできているとは感じていないという。

「我々が(中団)5チームの中で最速のマシンだという自信を持っているわけではない」とメキーズ代表は言う。

「(予選でRBが中団最速だった)日本GPでもコンマ1秒未満の差だったし、逆に中国ではコンマ1、2秒の差を付けられた。レースではおそらく同等くらいだ。だから自信は全くない。毎回激しい戦いになるんだ」

「でも皆にとって素晴らしい経験になる。毎回力強いレースを展開する必要があるし、週末をシャープな形で終える上での良いトレーニングになる」

「そうすることでしかポイントは勝ち取れない。タイヤマネジメントであれ、戦略であれ、そういったひとつの要素が崩れ落ちてしまうと、ポイントを諦めることになる」