アルピーヌのエステバン・オコンは、F1マイアミGPを13番グリッドからスタートし、10位フィニッシュ。チームとしても待望の今季初ポイントを獲得した。しかしオコンは、この結果に喜びすぎてはいけないと感じているようだ。

 シーズンオフに大幅なマシンコンセプト変更を行なったアルピーヌだが、ワークスチームながら開幕5戦でノーポイントと苦しいシーズン序盤を過ごしてきた。

 しかしアルピーヌは2戦連続のスプリント週末となる中、マシンのアップデートを進めた。中国GPでフロアをアップデートし、マイアミGPではさらにマシンの軽量化。最低重量をクリアできるようになったようだ。

 その効果もあってか、マイアミGPのスプリントではピエール・ガスリーがポイントまであと一歩の9位。決勝に向けた予選でも2台ともにQ2進出し、ガスリー12番手、オコン13番手で決勝に臨むことになった。

 決勝では、前のマシンがクラッシュで消えたこともあり、ピットストップを済ませた時点でオコンが10番手とポイント獲得圏内につけると、そのままチェッカーまでポジションキープ。オコンが10位でレースを終え、貴重な1ポイントを獲得した。

 これでアルピーヌは、未だノーポイントのウイリアムズ、ザウバーを上回ってランキング8番手に浮上した。

 とはいえ、あくまで10位1ポイント。オコンは喜びすぎないようにしなければいけないと語った。

「飛び跳ねたり、あまり激しくお祝いしたりはしたくない。トップ10に入っただけだからね」

「でも、数レース前のバーレーンで19位と20位だったことを考えれば、このレースをポジティブにとらえることができる。今僕たちがやっているのは、小さな一歩を積み重ねることだ。良い感じだよ。チームはモチベーションを維持し、自分たちのペースに何が起きているのかを理解しようとしている」

「最もスムーズな週末というわけではなかったけど、上海は11位、今日は10位と、ここ2戦はポイントを争うことができた。今週末はポイント獲得という報酬があって、いい気分で過ごせたことは間違いない」

 オコン曰く、アルピーヌのA524は現時点でレースよりも予選の方が相対的な競争力が高いと考えており、ストレートスピード不足に苦しんでいることが大きいという。

「予選の方が、レースよりもまだいいと思う。今日のレースもあと10周あったら、ニコ(ヒュルケンベルグ/ハース)がまた近づいてきて、僕たちと戦っていたと思う」

「直線スピードに苦しんでいることも、あまり助けにならなかった。昨日(スプリント)と同じ問題だ。だから土曜日以降のレースに向けては完璧とは言えない。しかし、それにもかかわらず、僕たちはいくらかの収穫を得ることができたんだ」