ブガッティ・サーキットでMotoGP第5戦フランスGPが開幕。10日(金)のプラクティスで最速となったのは、プラマックのホルヘ・マルティンだった。

 フランスGP初日は上空に青空が広がるバイク日和。気温25度、路面温度38度のコンディションで午後のプラクティスが始まった。

 プラクティスは予選Q1とQ2の振り分けにかかわってくるため、ライダー達がトップ10のタイムを狙ってくる。序盤に一度アタックを行なう流れも定着しており、フランスGPでも例に漏れずライダーはコースに出るとすぐにペースを上げ始めた。

 FP1で記録されたトップタイム(1分31秒421)はこの序盤のアタックですぐに更新された。マーベリック・ビニャーレス(アプリリア)がマークした1分31秒359がプラクティスの暫定トップタイムとなった。

 なおプラクティスが始まって10分というころ、マルク・マルケス(グレシーニ)がターン12で転倒。幸いピットレーンに近い位置だったため、さほど時間をかけずにピットへ戻ることができた。また開始から15分、ブラッド・ビンダー(KTM)もターン13で転倒している。幸い共に怪我はなかった。

 転倒後のマルケスはコースに出て周回を重ね、ひとまず1分31秒613を記録して暫定10番手に。ピット内ではまだマシンに納得できていない様子を見せた。

 セッション中盤はアタックはあまり行なわれないものの、散発的にトップタイムは更新された。ドゥカティ陣営のライダー達が主だったが、残り16分というところで、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が1分31秒113までタイムを縮めている。

 そして残り15分で他のライダー達も、アタックのスイッチをオン。ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)が1分30秒683で、この日初めての1分30秒台のタイムとなり、彼が暫定トップでQ2直接進出をかけた最後のアタックの時間帯へと入った。

 Q2進出となるトップ10を巡る争いはほぼ予選と言えるアタックの白熱具合で、ライダー達は限界まで攻めた走りを続ける。ラスト5分ではマルティンが1分30秒531で暫定トップを塗り替えた。

 フランチェスコ・バニャイヤが1分53秒533で僅差に迫ったが、マルティンはそれを突き放す1分30秒388を記録……結局これがプラクティスのトップタイムとなった。2番手はバニャイヤ、そして3番手はペドロ・アコスタ(GASGAS)だった。

 マルケスは転倒でリズムを見失ってしまったのか、後半を通じてアタックをまとめ上げることに苦戦し、最終的に1分31秒067で13番手。予選はQ1からのスタートになった。

 中上貴晶(LCRホンダ)は非常に苦しんでおり、22番手タイムでセッションを終えた。

 ホンダが苦戦する一方で、奮闘したのはヤマハのファビオ・クアルタラロだ。母国戦ということもあり気合の入ったアタックで彼は10番手タイムを記録。予選Q2へ直接進出を決めた。