MotoGP第5戦フランスGPの2日目、マルク・マルケス(グレシーニ)は予選Q1を敗退し13番グリッドに留まった。マルケスは、この結果に腹を立てていると語った。

 第4戦スペインGPではポールポジションを獲得したマルケスだったが、フランスGPでは初日にセットアップを外し、予選をQ1からスタートすることになってしまった。

 そしてQ1では3番手タイムとなり、敗退。スプリントレースと決勝は中団からのスタートになった。ただ、スプリントレースではロケットスタートを決めて一気にトップ争いに加わり、最終的に2位という好結果をもぎ取った。

 マルケスとしては2日目にかけて改善を進めたものの、Q1敗退に終わったことに腹を立てているという。

「Q1敗退だったからね。僕は自分に腹を立てているんだ。Q1では納得できていなかった」

 マルケスはそう語る。

「昨日、僕らはチームと共にミスを犯してしまった。プラクティスでは2台のマシンのセットアップを異なる方向にとる大きなリスクを冒していたんだ。それでQ2ダイレクトを逃してしまった」

「そのあとのQ1で、僕は納得できていなかった」

 マルケスは予選Q1の後半、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)の後ろでアタックに向かった際、ターン1と2でフロントを切れ込ませてしまった。これをなんとかリカバリーしてコースを外れつつも転倒は回避したマルケスだったが、彼によるとトウを得て走行しているときに“不快感”を感じたことが原因だという。

 そしてQ1終盤にイエローフラッグが出てしまったことも、Q1敗退の原因となったと主張した。



「序盤のコーナーのことだけど、僕は以前からこの(ドゥカティの)バイクでは誰かの後ろについて走ると、より不快感を感じると話して来たと思う」

「まさに今回もそうだったんだ。教訓になったよ。その後のイエローフラッグも妨げになってしまった」

「ただそれだけじゃなく、(Q1敗退の)理由は僕のミスでもあった」

 スプリントレースでは13番手からロケットスタートを見せたマルケス。この結果には彼も満足しており、特に2番手を争ったマルコ・ベッツェッキ(VR46)を追い詰めたペース自体を嬉しく思っているという。

「実際、今のMotoGPではみんなホールショットデバイスを使っているから、スタートで差をつけるのがすごく難しいんだ。どのメーカーのライダーもスタートは良いんだ」

 ベストスタートについて訊かれたマルケスは、そう答えている。

「でも今回良いスタートだったのは本当だね。集中力、幸運、リスクそして本能が組み合わさった結果だ」

「でも僕はこのスタートよりも、もっと重要だったと思っているのはその後のペースだったんだ」

「ペース面では、今週末を通じて出せていなかった速さがあった。スプリントレースでは良い形でコンスタントに乗ることができていた。だからたとえ4位や5位だったとしても、そのことがハッピーにさせてくれるよ」

 そしてマルケスはバイクの状態の改善については、次のように語った。

「ベースに立ち戻って、それで他のドゥカティ、特に(ホルヘ)マルティンと(フランチェスコ)バニャイヤがここで何をしているかを理解しようとしたんだ」

「その方向に少し進んで、ベースセットアップの電子制御を微調整し、スプリントレースに向けては電子制御で大きく前進があった」

「それが、よりスムーズにやる助けになってくれたんだ」