富山県と魚津水族館は21日、富山市四方荒屋の私有地にある田んぼ跡地の水たまりで、特定外来生物の肉食魚「アリゲーターガー」を捕獲し駆除した。県はペットとして飼われていた個体が放された可能性があるとみている。

 同水族館によると、捕獲されたのは全長84センチ、体重2・9キロの個体で性別は調査中。18日に県警に通報があり、県自然保護課が同水族館に相談。21日、同水族館の職員2人が網で捕まえた。

 アリゲーターガーは北米原産で、体長が約3メートルになることもある世界最大級の肉食淡水魚。ワニに似た長くとがった口や鋭い歯を持つ。在来種を捕食し、生態系に影響を与える危険性があるとして2018年に特定外来生物に指定された。

 捕獲を近くで見守った富山市北商工会職員の麦島舞香さん(36)は「見た目が怖い」と驚いた様子。県自然保護課の中島剛係長は「特定外来生物は運搬や保管が法律で禁止されている。川などに放出しないでほしい」と話した。