神戸−大阪間の鉄道開業150周年を記念した展覧会「関西鉄道時間旅行−近場旅の魅力再発見」が、京都市下京区の京都鉄道博物館で開かれている。絵はがきやポスター、列車のヘッドマークなど約580点を展示。関西の鉄道の発展を、観光の視点も交えて紹介している。7月7日まで。

 同区間は新橋−横浜間に続く国内2番目の路線として1874(明治7)年5月11日に開業。企画展示室入り口には、日本初の鉄道トンネルとなった石屋川トンネル(神戸市)をくぐって初代神戸駅の写真にたどり着く演出を施している。

 展示室内では、89年完成の2代目神戸駅を描いた絵画や、1933年に大阪駅から列車に乗り神戸港に向かう映像を初公開。明治末期〜昭和初期の絵はがきもレプリカを含め数多く並べ、高架化されたばかりの神戸の線路や、須磨、舞子を走る蒸気機関車(SL)、三宮や新開地、姫路の街並みなど貴重な写真が残る。

 1970年代のコーナーでは、クリーム色の車体にえんじ色のラインが入った国鉄色の特急車両381系の模型を置き、オルゴールの車内メロディーを流す。国鉄の旅行キャンペーン「ディスカバー・ジャパン」のポスターや駅スタンプなども展示している。

 大阪と札幌を結んだ豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」のヘッドマークや北近畿を走る特急に付けていた「きのさき」「北近畿」などの列車愛称板も目を引く。学芸員の島崇さん(39)は「ファミリー層が楽しめる展示と演出を心がけた。世代間でそれぞれの時代を懐かしんでいただけたらうれしい」と話す。

 午前10時〜午後5時。水曜と6月4、6日休館。入館料は一般1500円など。同館TEL0570・080・462

(大島光貴)