兵庫労働局但馬労働基準監督署は21日、労働安全衛生法違反の疑いで、ラベル製造業「日本シール工業」(大阪市)と、同社工場(兵庫県豊岡市出石町)の工場長を務める60代の男を神戸地検に書類送検した。

 書類送検容疑は、3月15日に同工場内で、印刷物にインキを転写させるための「版ロール」を20代の男性従業員に掃除させる際、男性が巻き込まれる可能性があったのに、印刷機の運転を止めずに作業させた疑い。男性はロールに付着したインキを取ろうとして回転するロールに巻き込まれ、左腕を肩先から切断する重傷を負った。

 同法は、労働者に危険を及ぼす恐れのある場合は、機械の運転を停止したり、覆いを付けたりするよう求めている。