放置された竹林や廃棄されるトマトなど「もったいない」をいかそうと県内の高校生が新たな商品を開発しました。

しっぽがくるんと曲がった「尾曲がり猫」のサブレに、平和の象徴「ハト」がデザインされたキャンドル。これらの商品を考えたのは長崎北高校の3年生です。

高校生は「とても多くのトマトが廃棄されているという現状が分かってもらえると思います」と述べています。

テーマは「もったいないをいかす」です。地域の課題の解決や活性化を目的とした授業の一環で、生徒たちは農家を訪ねたり、問題などの現状を調べて、1年ほどかけて商品開発を進めてきました。

中が真っ黒の「メロンパンダ」は、食用に加工された竹炭のパウダーを生地に練りこんだものです。所有者の高齢化で放置されている竹林に目を向けました。

生徒は「人里近い放置竹林にイノシシなどの野生鳥獣がすむことで、畑や耕作地を荒らし農作物に甚大な被害を及ぼします」と話しています。

商品化には県の内外の企業や就労支援施設などの協力を得ています。

長崎北高3年の笹原凛太朗さんは「皆でひとつのものを作り上げていく感じがして
とても楽しかった。世の中で無駄になっているもの、簡単に捨てられているものを
メロンパンなどを通して人々をもっと笑顔にできるようにしていきたい」と述べています。

パッケージのデザインもアイディアが光っています。イノシシの肉を使った味噌には二次元コードをつけてアレンジレシピを紹介します。

長崎北高3年の坂口茜さんは「(味噌は)お味噌汁という印象が強いなと思ったので
おかず味噌、という商品なのでアレンジをしていただきたいなと思って考えた」と話しています。

生徒が考えた商品は今後、県内の道の駅や土産物店などで販売され、6月には県庁で販売会が開かれる予定です。