2月18日(日)に東京公演が開幕したミュージカル『ボディガード』。開幕に先駆けて16日(金)にフォトコールと取材会が行われた。フォトコールでは、劇中クライマックスシーンを飾る名曲『I Will Always Love You』を新妻聖子が、カーテンコールのダンサブルなナンバー『I Wanna Dance With Somebody』をMay J.が熱唱し、圧巻のパフォーマンスで魅了。続く取材会では大谷亮平、内場勝則が合流し、出演者4名で作品にかける意気込みを語った。

1992年にケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストン主演で、世界中で大ヒットを遂げた映画『ボディガード』。そのミュージカル版となる本作は2020年の春に日本キャスト版初演を控えていたが、コロナ禍の影響によりほとんどの公演回が中止に。その2年後の2022年に大阪・東京で念願の再演が叶い、大好評のうちに閉幕。そして今年、更なる進化を遂げて、東京・山形・大阪の3都市で上演する。新妻とMay J.は、映画版ではホイットニー・ヒューストンが演じた人気絶頂のポップシンガー・レイチェルを、大谷は映画版ではケビン・コスナーが演じたボディガード・フランクを、そして内場はレイチェルのマネージャー・ビルをそれぞれ演じる。


2020年の初演から3度目のレイチェル役となる新妻は「前回公演ではたくさんのお客さんに楽しんでもらえたという手ごたえがありました。このミュージカルの見どころは、足を運んでいただいた方に後悔させない作品だというところです。今回も1人でも多くのお客様に見にきていただきたいです!」と気合十分な様子。前回に続き2度目のレイチェル役となるMay J.は昨年11月に、第一子を出産したことを発表。出産後初の舞台出演ということもあり、育児と稽古の両立には苦労したと言う。「産まれたばかりの頃は子供がなかなか寝てくれなくて、自分も寝不足の状態。大変だったけど、聖子さんをはじめスタッフのみなさんが『何かあったら手伝います!』とサポートしてくださったおかげで、ここまで来ることができました!」と感謝を表すと、新妻は「最初に『とにかく無理はしないで』とお話ししたんです。Mayちゃんは、前にも増して、パワフルでたおやかになって戻ってきてくれました。本当にワーキングママの希望だなと思って見ています。公演中は大変なこともあると思うので、Mayちゃんの子供をみんなで育てるつもりで頑張りたいです!」と、一児の母である“先輩ママ”として力強い言葉で開幕以降のサポートを約束した。


それぞれが演じるレイチェルの魅力について、May J.は「新妻さんは明るさとみんなを引っ張っていく強さを持っていて、実生活でもワーキングママ。それがレイチェルと本当にマッチしているなと思います」と新妻のスター性を絶賛。新妻は「Mayちゃんは洋楽ネイティブな方で、ホイットニーの曲の数々をオリジナルのノリで歌える稀有な存在。華やかな美貌と相まって、稽古を見ているときに『うわぁ〜レイチェルだ!』と思うほど」とMay J.のホイットニー・ヒューストンを彷彿とさせる抜群の歌唱力を絶賛。それぞれの個性あふれるレイチェルを観に、一度と言わず二度劇場に足を運んでみるのもいいかもしれない。

本作で初のミュージカル出演を果たした大谷亮平と内場勝則。互いに同作へは3度目の出演になるが、内場は「ミュージカルには未だに慣れないです。今日、カーテンコールの曲を躍らせてもらいましたが、ダンスの先生には『振り付けはどうなってもいいから笑顔で踊ってください』と言われました。そこだけ注意されています」と打ち明け、大谷は「3回目をやると決まったときは懐かしくもあり、楽しみだなと思っていましたが、稽古が始まって、開幕が近づくにつれ、複雑な思いに…(笑)普段は舞台をやっていないので独特の雰囲気をひしひしと感じています」と開幕を2日後に控えた中で緊張感を口にした。新妻が「緊張するんですか?!」とすかさずツッコむと、大谷は「するに決まってるじゃん!(笑)内場さんは?」と尋ね、内場が「緊張しますよ。標準語ですから。大阪弁なら間違ってもごまかせるんですけど、標準語は無理です」と即答。続けて新妻が「大阪弁でやられたらどうですか?」と助け船を出すと、内場が「じゃあ4回目ある時は大阪弁で…」と答え、キャスト陣の息のあった掛け合いに会場は笑いにつつまれた。


3度目の上演となる本作。前作からの“進化”が期待される中、記者から「それぞれ前作からパワーアップしたところ」を問われ、新妻は「驚くことに今回が1番疲れていないんですよ!体力が増したみたいです。不思議ですが…。前回まではずっと歌いっぱなし、踊りっぱなしで息切れしたところもありましたが、今回は全然息が上がらないです!」と体力面での驚くべき変化を報告。続いてMay J.は「前回公演の時はミュージカル出演が2作目で、歌手としてステージに立つときとのアプローチの違いに課題を感じることもありましたが、今回は“女優・May J.”を見せられるように、演技を細かく指導してもらいました。なので、今回は演技を見ていただきたいです」と自身の新しい一面をアピール。大谷は「足腰を鍛えました。お姫様抱っこのシーンでお二人を楽々持ち上げられるようになっています」とボディガード役の見せ場とも言えるシーンに期待感高まるコメントを寄せ、内場は「前回までは余裕がなかったのですが、今回は少し余裕が出て、力が抜けた笑いの取れ方を勉強できています。そして僕が出てくるところは、物語の中でもふっと息が抜ける部分。皆さん息が抜けて見逃すこともあると思うので、僕をちゃんと観ていてほしいですね」と作中コメディリリーフの役割を担う内場ならではの視点で前作からのパワーアップを誓った。


最後に公演を楽しみにしている方へ“観劇したくなるメッセージ”を求められると、内場は「最初から最後までクライマックス!楽しいシーンがてんこもりですので、見ないと損です。2024年の中で一番楽しいステージだと思います。ワクワクしますよ!」と作品の完成度の高さを強調。続く大谷は「歌、ダンス、スリル満点のラブストーリーをぜひ劇場で、生で観てもらいたいです。実はストーカーが迫りくるシーンは前回から大きく変化しています。前回とは違ったスリルを味わえると思います」と今回注目のシーンを匂わせた。May J.は「ホイットニーの曲を日本語訳で聴けるのはここだけです!こんな内容の歌詞だったんだ、と再発見できる楽しさがあります。そしてレイチェルの早着替えがとにかくすごいです!次のシーンに間に合うよう、裏では命がけで着替えています(笑)そういうところも楽しんでほしいです」とレイチェルの注目ポイントを交えてコメントし、新妻が「生のバンドに生の歌、汗がほとばしるダンスとドラマティックなストーリー。ミュージカルのいいところを詰め込んだ“ザッツエンタテインメント”な作品です。何か楽しいことしたいな〜と思ったら、迷わずに『ボディガード』を選んでください!」と締めくくった。

ミュージカル『ボディガード』は、東京公演が3月3日(日)まで、その後山形公演が3月9日(土)〜10日(日)まで、そして大阪公演が3月30日(土)〜4月7日(日)まで上演される。3度目の上演でさらなるパワーアップを遂げて戻ってきた、注目のミュージカル!ホイットニー・ヒューストンの名曲が彩る、切ないラブストーリーを、大切な人とぜひ劇場で。

【公演概要】
ミュージカル『ボディガード』
ミュージカル『ボディガード』 | イベント | 関西テレビ放送 カンテレ (ktv.jp)